宇宙空間でデブリなどの遮蔽物が一切なく、中距離から同時に仕掛け合う状況では、先に「照準を通し続ける」側が主導権を握り、回避は純粋な推力ベクトル変更と反応速度の勝負になる。
ル・シーニュは機体そのものの数値が突出しない代わりに、パイロット適合と制御系の詰め方で「小さく動いて当たらない」思想が強く、空間の何もないところほどその差が露出する。
バウンド・ドックは可変モビルアーマーとしての外殻とクロー・アームを持ち、変形で間合いを壊しながらメガ拡散粒子砲の押し付けと捕縛で決めに来るため、遮蔽物なしの中距離はむしろ「突っ込む理由」が明確になる。
よってこの一騎討ちは、アスナ・エルマリートがル・シーニュのバイオセンサーと機動の最適化で“射線を外し続ける”か、ジェリド・メサがバウンド・ドックの変形突進と捕縛で“回避そのものを無効化”するかの一点に収束する。
戦力分析
機体
ル・シーニュ
ル・シーニュは全高18.6m、出力1,980kW、推力84,000kgという「グリプス戦役期の標準域」に収まる一方で、ツイン・ビーム・トライデントとして扱えるビーム・サーベル、ビーム・ライフル、専用シールド、肩部内蔵式ガトリングガン、そして任務に応じたメガビームランチャーを選択できる“必要十分の火力”が核になる。
この対戦での立ち回りは、専用シールドに内蔵された姿勢制御スラスターと視界補助を活かして機体正面を相手へ晒し過ぎず、ビーム・ライフルで牽制しながら「肩部内蔵式ガトリングガンで回避方向を限定→メガビームランチャーで決め撃ち」という二段階の射線設計を作るのが最適解になる。
バウンド・ドック
バウンド・ドックは出力2,260kW、総推力145,800kg、センサー有効半径9,840mと機動・索敵の“土台”が厚く、メガ拡散粒子砲とビーム・ライフル、ビーム・サーベルに加えて、外殻から伸びるクロー・アームを軸に「捕縛→追撃」へ移行できる設計思想が一騎討ち向きだ。
この対戦での立ち回りは、遠いまま撃ち合うよりも変形で速度と進入角を増やし、メガ拡散粒子砲の照射でル・シーニュの回避余地を削りつつ、最終的にクロー・アームで“回避では逃げられない状態”を作ってからビーム・サーベルないし近距離の拡散照射で押し切るのが勝ち筋になる。
パイロット
アスナ・エルマリート
アスナ・エルマリートはニュータイプとしての素養が高く、成長の末にエゥーゴへ参加してル・シーニュへ搭乗する経歴を持つため、「危険を先読みして当たらない」方向に戦術が収束しやすい。
この対戦での立ち回りは、バイオセンサー(バージョン0)がもたらす反応性と機体制御の噛み合いを“被弾寸前の最小操作”に集中させ、ジェリド・メサが作る変形突進の軌道へ真正面から付き合わず、射線と距離の管理で「捕縛されない戦場の形」を先に完成させることに尽きる。
ジェリド・メサ
ジェリド・メサはティターンズ所属のモビルスーツパイロットで、強敵との実戦経験を重ねるほど執着と攻めの鋭さが増すタイプであり、バウンド・ドックのように“当てるより掴む”機体に乗ったとき攻撃性が最大化しやすい。
この対戦での立ち回りは、相手がニュータイプであるほど通常の照準勝負が分が悪くなりやすい点を理解したうえで、メガ拡散粒子砲の面制圧と変形による進入角の多重化で思考リソースを削り、最後はクロー・アームの捕縛で「反応の速さ」を“逃げられない”に変換する一点突破が必要になる。
ル・シーニュ vs バウンド・ドック|一騎討ちシミュレーション
序盤戦
初期距離は中距離として約5,000m前後を想定し、両機は互いのセンサー圏に入った瞬間からビーム・ライフルの発光と姿勢制御バーニアの噴射が“遮蔽物ゼロの宇宙”に軌跡として刻まれ、先に撃った側が先に位置を固定される不利を背負う。
ル・シーニュは専用シールドを肘前後のラッチで噛ませてノズルを露出させ、機体正面の面積を最小化しながら、ビーム・ライフルを単発で置くように撃って「回避先の癖」を引き出し、肩部内蔵式ガトリングガンで弾幕の“壁”を薄く作って進路だけを限定する。
バウンド・ドックは開幕から可変モビルアーマーとして外殻の姿勢を変え、クロー・アームを前に突き出して推力を乗せた斜行突進へ移り、ビーム・ライフルの射線を見せつつメガ拡散粒子砲の発射姿勢へ“いつでも移れる角度”を維持して、牽制の段階から捕縛の布石を打つ。
中盤戦
距離が3,000m付近まで詰まると、バウンド・ドックのメガ拡散粒子砲が「当てる」より先に「避け場を奪う」意味を持ち始め、照射の中心線から外れても熱量と光量でル・シーニュの視界と姿勢制御判断を鈍らせる狙いが前に出る。
ル・シーニュはここで“逃げる”のではなく、専用シールドの視界補助を活かして機体の頭部を相手へ向け続けずにロックを維持し、ビーム・ライフルの着弾点をわざと外殻の縁へ散らして「次の変形角を変えないと危ない」と思わせ、相手の最短進入を心理的に折って間合いの主導権を奪い返す。
バウンド・ドックは焦れてクロー・アームを伸ばし、捕縛の間合いに入る直前でメガ拡散粒子砲の照射を短く刻んで“回避の瞬間”を作らせ、その瞬間に外殻の影からクロー・アームを滑り込ませる二段構えを狙うが、アスナ・エルマリートの反応が上がるほどタイミングが読まれていく。
終盤戦
距離が1,000mを切ると、バウンド・ドックはもはや撃ち合いを捨てて機体そのものを“武器”として使い、クロー・アームでル・シーニュの脚部スラスター帯を掴みに行き、掴んだ瞬間にビーム・サーベルでコクピットブロック近傍を抉る最短ルートを選ぶ。
ジェリド・メサは突進の最中に「そんなことで、このバウンド・ドックは落ちないぜ!」と叫び、可変モビルアーマーの推力で一気に距離を潰して“掴めば勝ち”の状況へ持ち込もうとする。
だがル・シーニュはここでツイン・ビーム・トライデントとしてビーム・サーベルを両端展開し、クロー・アームの進入線を“刃の面”で受け止めるように見せかけて一瞬だけ機体を沈め、反転しながら肩部内蔵式ガトリングガンを至近で叩き込んでクロー・アーム側の姿勢制御を乱し、捕縛そのものを成立させない。
決着
クロー・アームの伸びが鈍った刹那、バウンド・ドックは外殻を盾にしてメガ拡散粒子砲を真正面から押し付ける形で撃ち、宇宙空間に扇状の光が広がってル・シーニュの進路を焼き切ろうとするが、その照射は“避ければいい”ではなく“避けた先を読まれる”罠として完成している。
アスナ・エルマリートは照射の中心から外れるのではなく、専用シールドの姿勢制御スラスターで機体を斜めに滑らせて外殻の縁へ“ほぼ接触する距離”まで寄せ、熱量が最大になる危険域を敢えて通過しながら照射線の内側へ潜り込み、「このランチャーと連動するル・シーニュのシステムなら、できる!」と声を張ってメガビームランチャーの照準を外殻の隙間へねじ込む。
メガビームランチャーの高出力ビームは外殻と上半身の結節点を貫いて内部で爆散し、姿勢制御が一瞬で破綻してバウンド・ドックの機体が回転しながら沈む形になり、続けてル・シーニュのビーム・ライフルが回転の周期に合わせてコクピット周辺へ追撃を刺して、外殻の内側から白い閃光が膨張して決着が付く。
ル・シーニュ vs バウンド・ドック|勝敗分析
勝敗判定
勝者:ル・シーニュ(想定勝率:65%)
勝因分析
- ル・シーニュのバイオセンサーと機体制御思想が「小さく動いて当たらない」を成立させ、遮蔽物なし宇宙戦ほど効いた。
- 専用シールドの姿勢制御スラスターと視界補助により、ロック維持と回避を両立して“射線の主導権”を渡しにくかった。
- バウンド・ドックの強みである捕縛は強力だが、成立条件が「一瞬の硬直」に依存し、ニュータイプ反応でその一瞬が作れなかった。
- メガ拡散粒子砲は面制圧で優位を取りやすい一方、至近で“内側へ潜られる”と射線の再構築に遅れが出た。
- メガビームランチャーという選択が「捕縛される前に終わらせる」一撃の回答になり、決着の再現性を上げた。
ル・シーニュ vs バウンド・ドック|異なる条件の場合
宇宙戦・近距離開始
初期距離が500m級まで縮むと、バウンド・ドックのクロー・アーム捕縛が開幕から現実的になり、ル・シーニュは回避で距離を作る前に“掴まれない初手”を要求される。
そのためル・シーニュはツイン・ビーム・トライデントの展開を最優先し、クロー・アームが伸びた瞬間に刃の面で進路を塞いで外殻へ角度を付けさせ、近距離の押し合いを“相手の変形ミス待ち”に持ち込む必要がある。
勝敗予想はル・シーニュ有利は維持するが難度が上がり、勝率は55%程度まで低下し、アスナ・エルマリートが一度でも捕縛されて姿勢を固定された瞬間に逆転負けが現実味を帯びる。
宇宙戦・遠距離開始
初期距離が10,000m級まで開くと、両機はセンサーと射撃の“初手”が重要になり、バウンド・ドックはメガ拡散粒子砲の照射角を作るまでに距離を詰める工程が増える。
ル・シーニュはビーム・ライフルの単発を“誘導”ではなく“位置情報の固定”として使い、相手が変形で突っ込むならその進入角を早期に確定させて、メガビームランチャーの最適射程で待ち構える設計が取りやすい。
勝敗予想はル・シーニュ優位が強まり、勝率は70%程度まで上がり、ジェリド・メサが遠距離から無理に直進すると“照射前に撃ち抜かれる”リスクが増える。
地上戦
地上戦になると、バウンド・ドックは可変モビルアーマーとしての運用思想とクロー・アームの取り回しが活き、地表高度と急制動を混ぜた進入で捕縛の成功率を押し上げられる。
一方でル・シーニュは元来“最小限の動き”で生存性を高める設計のため、地形がない条件でも高度差を小刻みに作って射線をずらす戦いができるが、宇宙ほど自由なベクトル変更が効かず被弾リスクは上がる。
勝敗予想は五分寄りのル・シーニュ僅差有利(55%)で、アスナ・エルマリートが捕縛を一度でも凌げば反撃で勝ち切れるが、ジェリド・メサが地表効果で格闘間合いへ入りやすい分だけ事故が増える。
ル・シーニュ vs バウンド・ドックに関するQ&A
Q1:ル・シーニュは数値が平凡に見えるのに、なぜ一騎討ちで強く見えるのか
ル・シーニュは数値だけを見ると突出しないが、操縦特性と制御系を前提に「火力に頼らず最小限で効率的に運用する」思想が強く、これが一騎討ちの“被弾しない価値”に直結する。
一騎討ちは僚機や艦隊火力で誤差を押し付けられないため、被弾の回数そのものが勝敗を作りやすく、反応と姿勢制御が噛み合う機体ほど「相手の攻撃を無駄弾にさせる」効果が大きくなる。
結果としてル・シーニュは“当てる強さ”より“当たらない強さ”で期待値を積み上げ、格上の出力や推力を持つ機体に対しても勝ち筋を消さずに残せる。
Q2:バウンド・ドックのメガ拡散粒子砲は、なぜニュータイプ相手でも脅威なのか
メガ拡散粒子砲は一点狙撃ではなく面制圧の性格が強く、回避が速くても“逃げる場所”を奪うことで反応速度の優位を相対的に薄められる。
ニュータイプの先読みは万能ではなく、照射が作る眩光や熱量、そして次の射線変更の圧力が重なると、回避の最適解が「機体の性能」より「空間認知の負荷」で揺らされやすい。
だからこそバウンド・ドックは、照射で相手の判断を固定しながらクロー・アーム捕縛へ繋げられると一気に勝ち筋が太くなる。
Q3:この対戦で捕縛が成立する最短パターンは何か
最短は、メガ拡散粒子砲で回避方向を限定し、相手が速度を落として姿勢を直す瞬間にクロー・アームを差し込んで脚部またはシールド側のラッチ近辺を掴む形になる。
捕縛が成立すると、以後は推力差よりも“相手の姿勢制御権”が奪われることが致命的で、ル・シーニュが得意な最小限回避が成立しなくなって被弾が連鎖する。
ただしル・シーニュはツイン・ビーム・トライデントや肩部内蔵式ガトリングガンでクロー・アーム側の姿勢を乱して捕縛そのものを未成立にできる余地があるため、捕縛は“当てる技術”より“通す状況”が重要になる。
Q4:ル・シーニュのメガビームランチャーは過剰火力にならないのか
ル・シーニュは任務に応じて装備を選ぶ設計で、メガビームランチャーは高火力の選択肢として位置づけられているため、対モビルアーマー級の装甲や外殻を想定するなら合理的な回答になる。
バウンド・ドックは外殻構造と変形機構により、通常のビーム・ライフルで“致命部位”を作るには角度と手数が要る場面があり、そこで一撃の貫通力があると決着までの工程を短縮できる。
つまりメガビームランチャーは「当たりさえすれば終わる」抑止力として働き、捕縛を狙うバウンド・ドックに“踏み込むコスト”を支払わせる効果も持つ。
Q5:両機が機体性能だけで戦った場合、どちらが有利か
出力と総推力、センサー有効半径といった土台の数値ではバウンド・ドックが優位で、遮蔽物なしの宇宙戦でも「詰める力」と「捉える範囲」が勝ち筋を作りやすい。
一方でル・シーニュは設計思想として“操縦特性と噛み合うと真価を発揮する”側に寄っており、同じ操縦者が乗る前提にするとル・シーニュの強みが薄れて相対的に分が悪くなる。
したがって機体性能だけならバウンド・ドックが優位寄りになるが、実戦の一騎討ちはパイロットの反応と判断が性能の一部として働くため、本稿の条件ではル・シーニュが上回る。
まとめ|ル・シーニュ vs バウンド・ドック
- 遮蔽物なし宇宙戦は、射線管理と反応速度が勝敗を決めやすい。
- ル・シーニュは数値が平凡でも、最小限運用と制御系で“当たらない価値”を作る。
- バウンド・ドックは変形とクロー・アーム捕縛で“回避そのもの”を無効化できる。
- 中距離開始は、バウンド・ドックが突進の理由を持つ一方で、ル・シーニュも待ち構える設計を作りやすい。
- 勝敗の焦点は、捕縛が一度でも成立するか否かに集約される。
- ル・シーニュの勝ち筋は、射線限定からのメガビームランチャーで決着を短縮することにある。
- バウンド・ドックの勝ち筋は、メガ拡散粒子砲で判断を固定して捕縛へ繋ぐ一本道にある。
- 近距離開始は捕縛が現実的になり、ル・シーニュの勝率が下がる。
- 遠距離開始はル・シーニュが進入角を読んで待てるため、勝率が上がる。
- 想定勝率はル・シーニュ65%で、アスナ・エルマリートの反応と距離管理が決定打になる。
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