宇宙空間、デブリなどの遮蔽物なし、中距離始動という条件では、初手の「索敵の質」と「同時攻撃の密度」が勝敗を直撃する。
エルメス(MAN-08)はビットを遠隔制御し、遠方の敵をあらゆる角度から攻撃できるニュータイプ専用モビルアーマーで、ララァ・スンの感応能力がその武器体系を最大化する。
ガンダムNT-1(RX-78NT-1)は一年戦争末期に連邦が極秘に進めたニュータイプ搭乗を前提とした試作ガンダムタイプMSで、ビーム・ライフル、ビーム・サーベル、頭部バルカン、腕部ガトリング砲などを備えつつ、追加装甲のチョバム・アーマーで被害を抑える思想も持つ。
この対戦は「ビットによる全方位同時射線」と「NT-1の近距離突破(ビーム・サーベル/90mm腕部ガトリング砲での点制圧)」の噛み合いが最大の見どころになり、結論としては宇宙・遮蔽なし・中距離という条件がエルメス側に強く傾く。
戦力分析
機体
エルメス
エルメスはニュータイプ専用として開発され、ビットを遠隔操作して長距離から任意角度の同時攻撃を成立させる設計思想そのものが中距離・遮蔽なしで刺さる機体だ。
武装は機体本体のメガ粒子砲と、遠隔ビーム砲台として機能するビット群が中核で、相手の回避ベクトルを“面”で潰す立ち回りが基本となる。
本対戦での最適行動は、ビットを広域に散開させて射線を重ね、NT-1が突っ込むための推進方向(スラスター噴射線)を先読みして回避の余白を削り続けることだ。
ガンダムNT-1
ガンダムNT-1は高反応・高追従を狙った試作ガンダムタイプMSで、ビーム・ライフルとビーム・サーベルに加え、60mm頭部バルカン砲や90mm腕部ガトリング砲といった実体弾火器も持つ万能寄りの構成だ。
チョバム・アーマーは追加装甲で機体のダメージを最小化する思想の装備で、初動の被弾リスクを引き受けてでも距離を詰める踏み込みを支えるが、機動性面の不利も抱えやすい。
本対戦での最適行動は、90mm腕部ガトリング砲と頭部バルカン砲でビットの接近ルートを散弾的に荒らしつつ、ビーム・ライフルの一撃でビットの数を減らしてから近距離に持ち込むことだ。
パイロット
ララァ・スン
ララァはニュータイプ適性でビット制御と状況把握を同時に回し、未知の全方位攻撃で敵を圧迫するタイプの操縦者だ。
本対戦では「敵が何を見て、どこへ逃げ、いつ突っ込むか」を感応で先に取れるため、ビット散開の幾何を戦闘中に最適化し続ける立ち回りになる。
クリスチーナ・マッケンジー
クリスは試験運用中のNT-1に搭乗したパイロットで、遮蔽なしの宇宙でビットの多点射線を捌く負担が重い。
本対戦では、機体側の火力と機動を信じて被弾を許容する瞬間(チョバム・アーマーの身代わり)を作り、そこからの近距離突入で勝ち筋を作る立ち回りが必要になる。
エルメス vs ガンダムNT-1|一騎討ちシミュレーション
序盤戦
初期距離は中距離として約6km前後に固定され、遮蔽物がないぶんエルメスのビット散開は配置=攻撃準備として即座に意味を持つ。
ララァはコクピット内で感応を研ぎ澄まし、ビットを半球状に広げてNT-1の進行方向に対し斜め後方まで射線が回り込む角度を作る。
クリスはチョバム・アーマー装備のままビーム・ライフルを構え、まずは射撃戦でビットの数を減らす方針を選ぶが、ビットは本体と別軌道で同時に動くため照準が分散する。
最初の数秒でビットのメガ粒子ビームが左右から交差し、NT-1はシールドとチョバム・アーマー外装で受け流す形になり、回避機動は開始直後から制約される。
NT-1は頭部バルカン砲と90mm腕部ガトリング砲を断続的に撒き、ビットが同一高度に寄る瞬間を狙って弾幕で散開を強要する。
ララァはビットを一度引き、次の瞬間に別角度から再突入させることで、実体弾の当たりやすい距離を避けつつ射線だけを維持する。
NT-1のビーム・ライフルが一基のビットに掠り、姿勢が乱れた瞬間は生まれるが、同時に別方向からのビット射線が増えるため狙撃に集中する時間が許されない。
中盤戦
クリスは距離を詰める決断を取り、チョバム・アーマー越しの被弾を前提にスラスターを吹かしてエルメス本体へ突進を開始する。
ララァは突進ルートを感応で先に読んでビットを逃げ道の外周に置き、NT-1の回避を内側に押し込みながらエルメス本体のメガ粒子砲の射角へ誘導する。
エルメス本体のメガ粒子砲が一射、続けてビット二基が別角度から同期し、NT-1は外装の一部を焼かれながらも姿勢を保つが、追加装甲の剥離で機体バランスが崩れ始める。
ここでクリスは「戦わなければ、もっと多くの人が死んでいたはずです」と自分に言い聞かせるように吐き捨て、推進を止めずに接近戦へ踏み込む。
NT-1はビーム・ライフルを捨て撃ち気味に牽制しつつ、90mm腕部ガトリング砲を近距離用に切り替えてビットの通り道へ瞬間的な弾幕壁を作る。
ビットのうち一基が弾幕に巻き込まれて動きが鈍り、ララァはそのビットを即座に後退させて戦列から外し、残りで射線密度を落とさず再配置する。
NT-1はここでチョバム・アーマーをパージして機動性を取り戻し、ビーム・サーベルを抜いて本体を斬れる距離への突入を狙う。
ララァは近距離移行を嫌ってエルメス本体を後退させるが、後退そのものがビットの包囲面を広げる動きになるため、NT-1の突入角はむしろ限定されていく。
終盤戦
距離が2kmを切った瞬間、ビット射線は回避の横幅を削る局面に入り、NT-1は姿勢制御で細かく避けながらも進行方向が一定になりやすくなる。
ララァはNT-1の姿勢が一瞬前のめりになったタイミングを掴み、ビット三基を同時に加速させて脚部側と肩口側の推進器ラインを挟撃する角度に置く。
ビットのビームが脚部スラスター周辺を掠め、推力の左右差が出たNT-1は旋回が遅れ、ビーム・サーベルの間合いへ入る直前で機体がわずかに外へ膨らむ。
クリスは外へ膨らんだ軌道を力任せに戻すため90mm腕部ガトリング砲を逆方向へ撃って反動で姿勢を整えようとするが、射撃の瞬間が読める癖としてララァの感応に引っかかる。
ララァはその撃つ瞬間に合わせてビットを一斉に散らし、NT-1の照準を空にする一方で、別角度のビットがコクピット正面のセンサー帯へ短い照射を入れて視界情報を乱す。
NT-1は視界が乱れた数秒だけ直進になり、エルメス本体のメガ粒子砲の射角が通る。
決着
ララァは「あなたの来るのが遅すぎたのよ」と静かに呟き、ビットをNT-1の背面へ回り込ませて退路側からの射線を先に塞ぐ。
エルメス本体のメガ粒子砲はNT-1の右肩とシールド接合部を狙って防御姿勢そのものを崩しにいく。
衝撃でシールドが弾かれた瞬間、背面に回り込んでいたビット二基が同時照射し、脚部推進器と腰部フレームに焼き切るような線を走らせて姿勢制御を奪う。
NT-1はビーム・サーベルで一基のビットへ斬り返そうとするが、姿勢が流れて刃が届かず、逆に斬るために向けた右腕の動きが次弾の誘導標になる。
ララァは残ったビットで腕部の可動域へ集中的に照射を重ね、90mm腕部ガトリング砲の展開部を焼き、最後に本体メガ粒子砲をコクピット前面へ通して機能停止に追い込む。
エルメス vs ガンダムNT-1|勝敗分析
勝敗判定
勝者はエルメス(ララァ・スン)で、想定勝率はエルメス85%:ガンダムNT-115%と判定する。
勝因分析
- ビットによる全方位同時射線が、遮蔽物なし中距離という条件で最大効率になる。
- NT-1の頭部バルカン砲と90mm腕部ガトリング砲は点防御に有効だが、射線密度の差を埋め切れない。
- チョバム・アーマーは初動の生存性を上げる一方、包囲下の機動性低下が致命傷になりやすい。
- 近距離へ持ち込む勝ち筋はあるが、突入角を読まれると接近の一本道化が起きて仕留められる。
- ビットで退路を塞いでから本体メガ粒子砲で崩す手順が成立し、防御姿勢そのものを解体できる。
エルメス vs ガンダムNT-1|異なる条件の場合
宇宙戦・近距離開始
近距離開始だとNT-1はビーム・サーベルと90mm腕部ガトリング砲でビット展開前の本体へ届く時間を作れるため、エルメス側の安全距離が最初から崩れる。
ただしエルメスはビット散開が間に合わない場合でも本体メガ粒子砲で面制圧しつつ後退でき、ララァが突入角を読める限り被弾覚悟の押し込みを外していける。
結論はエルメス優勢(勝率65%前後)で、NT-1が勝つには初撃で推進器かコクピットに決定打を入れる必要がある。
宇宙戦・遠距離開始
遠距離開始ではビットの全方位攻撃が完全に接近前提の戦術を否定し、NT-1はビーム・ライフルでビットを落とす作業を長時間強いられる。
エルメスは遠方から角度を変えて撃てるため、NT-1が回避で燃料と姿勢を削られていき、チョバム・アーマーがあっても被弾総量で押し切られやすい。
結論はエルメス圧勝寄り(勝率90%前後)で、NT-1の勝ち筋は隙に本体へ会心の一撃を通すしかない。
地上戦
地上戦だとエルメスは宇宙用モビルアーマーとしての運用前提が崩れ、戦闘成立条件が大きく揺らぐためNT-1側の不戦勝に近い扱いになりやすい。
仮に地上で無理やり運用する前提でも、巨大機体ゆえの取り回しと索敵の制限が出てビット運用の自由度が落ち、NT-1は射線を切りやすくなる。
結論はNT-1優勢(勝率70%前後)で、エルメスが勝つには地上でも全方位射線を維持できる広大で遮蔽ゼロの平原が必要になる。
エルメス vs ガンダムNT-1に関するQ&A
Q1:ビットとファンネルは同じ武装なのか。
本質は遠隔操作の小型攻撃端末だが、エルメスのビットは黎明期の全方位兵器として「同時射線を複数角度から作り、回避行動を縛る」効果が特に強い。
本対戦では名称差より、射線密度と角度の自由度がそのまま勝敗に直結する。
つまり、ファンネル的な概念の原型であるという点以上に「単機MSの回避を“面”で潰す」運用が決定的だ。
Q2:NT-1の90mm腕部ガトリング砲はビット迎撃に有効なのか。
90mm腕部ガトリング砲は弾幕形成に向き、小目標の進路を荒らす用途では有効だ。
ただしビットは本体と別軌道で角度と速度を頻繁に変えるため、単発命中で落とすというより寄せ付けない空間を作る使い方になりやすい。
結果として、迎撃で優位を取る武器ではなく、近距離突入の時間を買うための武器に収束する。
Q3:チョバム・アーマーはビーム攻撃にどこまで耐えられるのか。
チョバム・アーマーは追加装甲として初動の被弾許容量を上げる役割を担う。
しかしエルメス側は同一点を撃ち抜くより、防御姿勢を崩して露出部を増やす運用ができるため、多点照射で継ぎ目や可動部から破綻しやすい。
耐えるというより、致命傷に至るまでの時間を伸ばす装備であり、長期的には機動性低下の代償が表面化する。
Q4:クリスにニュータイプ適性がない場合、どれほど不利になるのか。
ニュータイプ反応を前提とした機体であっても、搭乗者がその恩恵を十分に引き出せないと「見てから避ける」比率が増える。
ビットの多方向同時攻撃は、見てからの回避を繰り返すほど突入角が固定化し、誘導されて仕留められる流れが強まる。
そのため機体性能の一部が戦術的な負債になり、近距離へ持ち込む勝ち筋自体が細くなる。
Q5:逆転が起きるとしたら、NT-1は何を狙うべきなのか。
逆転の最短は、ビーム・ライフルでビット数を減らして射線密度を落とすことだ。
残存ビットは頭部バルカン砲と90mm腕部ガトリング砲の弾幕で近寄らせず、その一瞬の空白でビーム・サーベル間合いへ踏み込む。
狙うべきはエルメス本体の推進器か火器基部で、逃げ足か火力のどちらかを潰せれば勝負が成立する。
Q6:なぜ遮蔽物なしの宇宙戦だとエルメスが強いのか。
遮蔽物がないと射線を切る手段が機動しか残らない。
そこにビットの「本体とは別角度から同時に撃てる」性質が重なると、回避は常に複数の制約を受けて“逃げた先に被弾角がある”状況が作られる。
ララァがその罠を戦闘中に組み替え続けられる以上、単機MSが正面から性能差を覆すのは極めて難しい。
まとめ|エルメス vs ガンダムNT-1
- 宇宙・遮蔽物なし・中距離開始は、ビット運用の強みが最大化する条件だ。
- エルメスはビットで全方位同時射線を作り、回避の余白を削る。
- 本体メガ粒子砲は、ビットで退路を塞いだ後の崩しとして刺さる。
- ガンダムNT-1はビーム・ライフル/ビーム・サーベルに加え実体弾火器も持つ。
- チョバム・アーマーは初動の生存性を上げるが、機動性の負債も生む。
- NT-1の勝ち筋はビット処理から近距離突入への手順に尽きる。
- 近距離開始ならNT-1にも一撃のチャンスは増えるが、それでもエルメスが優位だ。
- 遠距離開始はエルメスがさらに有利で、射線設計が完成しやすい。
- 地上戦はエルメスの運用前提が崩れやすく、NT-1優勢条件になりやすい。
- 総合はエルメス勝利(推定85%)で、条件が整うほど再現性が上がる。
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