ガンダム試作3号機デンドロビウム

ガンダム試作3号機デンドロビウムの対戦一覧表

対戦カード 宇宙・中距離 宇宙・近距離 宇宙・遠距離 地上
ガンダム試作3号機デンドロビウム vs エルメス 敗北 敗北 敗北 敗北
ガンダム試作3号機デンドロビウム vs Zガンダム
敗北 敗北 敗北 敗北
ガンダム試作3号機デンドロビウム vs ル・シーニュ 勝利 勝利 勝利 敗北
ガンダム試作3号機デンドロビウム vs ZZガンダム 敗北 敗北 敗北 敗北
ガンダム試作3号機デンドロビウム vs Hi-νガンダム 敗北 敗北 敗北 敗北
ガンダム試作3号機デンドロビウム vs ユニコーンガンダム(結晶体) 敗北 敗北 敗北 敗北
ガンダム試作3号機デンドロビウム vs Ξガンダム 敗北 勝利 勝利 敗北
ガンダム試作3号機デンドロビウム vs ガンダムF91 敗北 敗北 敗北 敗北

ガンダム試作3号機デンドロビウムの長所と短所

ガンダム試作3号機デンドロビウム(RX-78GP03)は、MSユニットのガンダム試作3号機ステイメンと、アームド・ベース・オーキスを合体させた“MS搭載MA”という発想自体が最大の長所だ。ステイメン単体でもガンダム開発計画の最終到達点に相当する高性能機であり、その上にオーキスが与える艦艇級の推力・搭載燃料・武装コンテナ・防御機構を積み増すことで、単機で艦隊戦の役割を担う前提の戦闘ユニットとして成立する。コウ・ウラキが運用した局面では、アルビオン隊の戦力不足を“質量と火力”で埋める切り札になり、星の屑作戦の最終局面でノイエ・ジール級の大型MAと正面衝突できるだけの「土俵」を用意した点が象徴的だ。

火力面の長所は、単に武装が多いのではなく、距離帯ごとに勝ち筋を用意しているところにある。遠距離ではメガ・ビーム砲による直線的な制圧、中距離ではミサイルコンテナやマイクロミサイルによる飽和攻撃、近距離では大型ビーム・サーベルと爆導索による拘束・切断・行動阻害を組み合わせる。さらにIフィールド・ジェネレータを備えることで、ビーム主体の宇宙戦において“当てられても即死しない”余裕を作り、被弾を前提に押し切る戦い方が可能になる。オーキスのクロー・アームや機体各部の姿勢制御も含め、ステイメンの機動戦闘だけでは届かない「破壊の到達距離」を機体そのものが拡張している点が強い。

一方で短所は、オーキスが巨大すぎることに尽きる。全長・全幅ともにMSの常識を逸脱しており、戦場での被発見性が極端に高い。デブリ帯や宙域の地形を使った隠密、コロニー外壁や艦艇影に貼り付くような立ち回りは基本的に不利で、敵に「見えた瞬間から集中砲火の優先目標になる」宿命を負う。推進剤消費も膨大になり、長距離の追撃や戦闘継続は母艦支援と補給計画に強く依存する。さらに装備が複雑なぶん整備工数が跳ね上がり、ラビアンローズのような支援艦の存在が運用の前提になるため、“投入できる戦場”そのものが限定される。

もう一つの弱点は、デンドロビウムが万能ではなく「局地決戦兵器」だという点だ。宇宙専用の設計思想ゆえに大気圏内運用は現実的でなく、艦内・コロニー内部のような閉所戦闘ではオーキス形態が足枷になる。そのため最終的にはステイメンへの分離を前提にした運用になるが、分離の判断は戦況把握と損耗管理を要求し、パイロットとクルーに高い判断負荷を課す。さらにソーラ・システムIIのような戦略兵器や広域火力の前では、巨体ゆえに回避余地が小さく損傷が致命傷に直結しやすい。圧倒的な長所は“条件が整った宇宙決戦”で最大化するが、条件が崩れた瞬間に短所が露骨に露出する機体だ。

コウ・ウラキの恋愛

コウ・ウラキの恋愛は、華やかな駆け引きではなく「戦争の渦中で未熟なまま突き当たる感情の事故」に近い性質を持つ。トリントン基地の地球連邦軍でテストパイロットとして過ごしてきたコウは、ガンダム試作1号機GP01に対する純粋な憧れと職人的な操縦志向が強く、人間関係の機微や恋愛の距離感には不器用だ。アルビオンへの乗艦以降、上官のサウス・バニング、同僚のチャック・キース、艦長エイパー・シナプス、整備側のモーラ・バシットといった“大人の現場”に投げ込まれ、そこで出会うニナ・パープルトンとの関係が、コウの未完成さを容赦なく照らす鏡になる。

ニナ・パープルトンはアナハイム・エレクトロニクスの技術者で、GP01やGP02Aといったガンダム開発計画の試作機に深く関与する立場だ。ニナは機体への愛着と責任感が強く、理屈より先に身体が動く面があり、GP02Aが奪取された場面ではジープで追跡するほど感情の振れ幅が大きい。この「機体を中心に心が動く」という点ではコウと同質だが、ニナは技術者としての現実感覚と倫理の線引きを持ち、コウはパイロットとしての衝動と正義感が先走るため、互いの言い分が噛み合わない衝突が起こる。惹かれ合う要素と、決定的にすれ違う要素が最初から同居している関係だ。

物語が宇宙に移り、星の屑作戦の追撃が長期化すると、恋愛は“日常の延長”ではなく“生存と任務の副作用”として転がり始める。GP01の損耗とGP01Fbへの改修、ガンダム試作2号機GP02Aの核攻撃という現実、デラーズ・フリートの作戦目的が次々に明らかになる緊張の中で、コウは戦いに没入し、ニナは機体と人命の間で揺れ続ける。結果として二人は接近しても安定せず、言葉の約束よりも戦闘の出来事が関係を前へ押し流す。恋愛の決定打になるはずの“理解”が育つ前に、戦場が感情を先に消耗させてしまう構造になっている。

決定的なのは、ニナの過去にアナベル・ガトーがいることだ。ニナはガトーと交際していた時期があり、終盤、ガトーがコロニー落としを完遂しようとする局面で、その過去は「今ここで誰を選ぶのか」という苛烈な選択に変わる。ニナはガトーを止めようとしながらも、撃ち切れない迷いを露呈し、コウがガトーを討とうとする瞬間にはコウを制止しようとして拳銃で撃つ行動にまで出る。コウにとって恋愛は、ニナを守ることでも、ニナに選ばれることでもなく、“戦争が奪っていくものを受け入れる訓練”として終わる。コウ・ウラキの恋は、ニナ・パープルトンという個人の複雑さと、星の屑作戦という巨大な悲劇の歯車に同時に噛み砕かれた、宇宙世紀0083の象徴的な痛みだ。

※ニナ・パープルトンは悪女?⇒ガンダム五大悪女の詳細はこちら