宇宙空間でデブリなど遮蔽物は一切なし、両者は中距離で相対し、速度差と火力差がそのまま生存率に直結する条件で開戦する。
ガンダムF91は小型高出力とバイオ・コンピューター、さらにMEPE(メタル・ピールオフ・エフェクト)という「回避を攻撃に変える」系統の切り札を抱える機体だ。
ガンダム試作3号機デンドロビウムはアームド・ベース「オーキス」とコアMS「ステイメン」の合体形態で、メガ・ビーム砲とIフィールド・ジェネレーターを中心に「当てれば終わる」を宇宙規模で実現する兵器だ。
本稿は原作設定の武装・機構の範囲で、F91の回避と精密射撃がデンドロビウムの面制圧をどう崩すか、そして決着がどの部位にどう入るかまでを描き切る。
戦力分析
機体
ガンダムF91
F91の主軸はV.S.B.R.(ヴェスバー)とビーム・ライフルの射線管理で、先手の一撃よりも「撃たせてから角度を奪う」旋回戦に強い。
ビーム・シールドは防御だけでなく、密着での斬撃・押し込みに転用できるため、ミサイル群や機銃を“撃墜する”のではなく“切り裂いて進路を消す”運用が可能になる。
MEPEは過剰熱を捨てつつ質量を伴う残像で敵の照準とセンサーを乱す性質が語られ、致命弾を避けるだけでなく「外させる」ための戦術資産になる。
立ち回りの要は、ヴェスバーで大型目標の露出部(推進器・Iフィールド周辺・コンテナ)を削り、ビーム・サーベル/ビーム・シールドで“つなぎ目”を裂く一点突破だ。
ガンダム試作3号機デンドロビウム
デンドロビウムは全長140m級の巨大プラットフォームで、メガ・ビーム砲、Iフィールド・ジェネレーター、マイクロ・ミサイルなどをコンテナ運用で抱え込む「宇宙の移動要塞」だ。
メガ・ビーム砲は全長およそ90mに及ぶ巨砲として説明され、命中=即死圏を中距離から押し付けられるのが最大の勝ち筋になる。
Iフィールド・ジェネレーターは敵ビームを減衰・拡散させる一方で大きなエネルギーを要する旨が説明され、張りっぱなしにできない“間”が理論上の弱点になる。
立ち回りの要は、マイクロ・ミサイルの面制圧→F91の回避ベクトル固定→メガ・ビーム砲で射線を噛み合わせる三段の「逃げ場潰し」だ。
パイロット
シーブック・アノー
シーブックはF91に搭載されるバイオ・コンピューター設計者モニカ・アノーの息子であり、機体側の“人間拡張”を最も素直に引き出せる立場にいる。
作中でも短期間で戦闘に適応し、情報量を飲み込んだうえで姿勢制御と射撃解を更新していくタイプで、巨大目標相手の「当て所」を探す戦いに向く。
この対戦での要点は、MEPEに頼る前に“撃たせて外させる”誘導を完成させ、相手のIフィールド運用の呼吸を読んで侵入角を固定することだ。
コウ・ウラキ
コウは地球連邦側のパイロットで、0083の事件で試作機に乗り込み実戦へ放り込まれた「正面から学びながら伸びた」タイプだ。
デンドロビウムのような重量兵器では“機体の腕”より“撃つ位置とタイミング”が勝負を分け、コウの勝ち筋は迷いなく飽和攻撃の型を回し切る胆力にある。
この対戦での要点は、F91の高速接近を許す前にマイクロ・ミサイルで回避先を規定し、メガ・ビーム砲の照準を「点」ではなく「帯」で置くことだ。
ガンダムF91 vs ガンダム試作3号機デンドロビウム|一騎討ちシミュレーション
序盤戦
中距離で向き合った瞬間、デンドロビウムはコンテナハッチを開き、マイクロ・ミサイルの散布で宙域そのものを危険区域へ塗り替える。
F91はビーム・ライフルを撃たず、まずビーム・シールドを半展開してミサイルの流線が交差する“薄い道”を探し、最短距離ではなく最短安全角で横滑りする。
デンドロビウムのメガ・ビーム砲が腕ごと回頭し、砲口がF91の進行方向へ追従した時点で、F91はヴェスバーを開き「撃たれる前提」で姿勢を小刻みに崩す。
一発目のメガ・ビーム砲は外れるが、外れたことでF91の回避ベクトルが読まれ、二波目のマイクロ・ミサイルが“逃げ道の外縁”に置かれていく。
中盤戦
デンドロビウムはIフィールドを必要な瞬間だけ前面へ張り、ビーム・ライフルとヴェスバーの射線を“減衰させながら受ける”ことで接近許容量を稼ぐ。
F91はヴェスバーを連射せず、Iフィールド・ジェネレーター周辺と推進器クラスターの「面」ではなく、露出した配線・関節・アーム基部の「線」を狙って熱と姿勢制御を削る。
マイクロ・ミサイルの雲の中で、F91はビーム・シールドを刃として振り抜き、爆風と破片の方向を“散らす”ことで次の回避角を自分で作る。
コウは射線が噛み合わない苛立ちを飲み込み、オーキスの機首をわずかに振ってメガ・ビーム砲の偏差を取り直しながら叫ぶ。
「乗りこなしてみせるさ、どんなモビルスーツだって!」
その瞬間、F91の冷却が限界域へ達し、装甲表面が剥離して残像を伴うMEPEが発現し、コウの照準に“本体と偽像”の二つが同時に立つ。
終盤戦
デンドロビウムはIフィールドを前面に寄せて“本体防護”を優先するが、その分だけ武器コンテナと推進器まわりに薄い角度が生まれる。
F91はその薄い角度へMEPEの残像で一度飛び込み、次の瞬間に本体が逆側へ抜けることで、ミサイル誘導と砲照準の再ロックを遅延させる。
ヴェスバーが可動しきる角度で、F91は推進器クラスターの付け根とコンテナ基部へ短いバーストを叩き込み、爆発そのものではなく“噴射の乱れ”を発生させる。
推力が乱れたオーキスは姿勢制御の補正で一拍遅れ、メガ・ビーム砲の砲口がほんの僅かに上を舐め、F91の進路に“安全な死角”が生まれる。
F91はビーム・サーベルを抜かず、まずビーム・シールドを前方へ押し出して、接近中のミサイル群を斬って視界とセンサーのノイズを最小化する。
決着
F91はIフィールドの厚い正面を避け、オーキス側面の「Iフィールド・ジェネレーターの取り付け面」と「メガ・ビーム砲アームの可動域」が交差する角へ潜り込む。
この角度ではメガ・ビーム砲は砲身が長すぎて追従が遅れ、さらに大型クロー・アームも“掴むための腕”ゆえに初動が重く、F91の瞬間加速に置いていかれる。
「なんとーーっ!」
F91はビーム・シールドを斧のように振り下ろし、オーキス側面の装甲を“貫く”のではなく“裂いて剥がす”ことで、内部の配線束とアーム基部の駆動部を露出させる。
露出した瞬間にヴェスバーが零距離で火を噴き、減衰が追いつく前の熱量が駆動部へ刺さってアームが痙攣し、メガ・ビーム砲の照準が宇宙へ滑っていく。
デンドロビウムは姿勢制御を取り戻そうとしてスラスターを噴かすが、さきほど削られた推進器クラスターの乱れが増幅し、機体が自ら“旋回できない姿勢”へ沈む。
F91は最後にビーム・ライフルではなくビーム・サーベルで接続部を断ち切り、オーキスとステイメンの機構的な連携を崩して「要塞」を「重い的」へ変える。
間合いが詰まりきったところで、シーブックの声が静かに鋭く落ちる。
断線した機構の隙間へヴェスバーの一撃が通り、爆発は機体を粉砕するのではなく推進と制御を奪う形で広がり、デンドロビウムは回避不能の慣性のまま戦域から脱落して戦闘不能となる。
ガンダムF91 vs ガンダム試作3号機デンドロビウム|勝敗分析
勝敗判定
勝者はガンダムF91で、想定勝率はF91 65%:デンドロビウム 35%と見る。
勝因分析
- MEPEが「回避」ではなく「照準破壊」として機能し、メガ・ビーム砲の一点必殺を空転させる。
- ヴェスバーの精密射撃で推進器・アーム基部・コンテナ周辺を削り、デンドロビウムの姿勢制御を段階的に崩せる。
- Iフィールドは強力だが運用に大きなエネルギーを要し、張り方の“呼吸”が死角と薄い角度を生む。
- ビーム・シールドが接近の盾と斬撃の刃を兼ね、ミサイル面制圧を“進路制御”でいなせる。
- オーキス+ステイメンという構造上、接続・可動・武装アームが弱点帯になりやすく、F91はそこへ一点侵入しやすい。
ガンダムF91 vs ガンダム試作3号機デンドロビウム|異なる条件の場合
宇宙戦・近距離開始
近距離開始だとデンドロビウムの大型クロー・アームと大型ビーム・サーベルがすぐ届き、F91は回避の余白を削られるため勝率はF91 55%程度まで落ちる。
それでもF91は機体が小さく、ビーム・シールドと姿勢制御で“掴ませない”角度を作れるので、一撃死を避けて弱点帯へ抜けられれば逆転が可能だ。
結論としては、デンドロビウムが初動で捕捉して押し潰すか、F91が初動で死角へ潜るかの「最初の3秒」で勝負が決まる。
宇宙戦・遠距離開始
遠距離開始だとデンドロビウムはマイクロ・ミサイル散布とメガ・ビーム砲の偏差撃ちを整える時間が増え、F91は“近づくまでの燃料と熱”を消耗させられる。
一方で遠距離はF91にとってもヴェスバーの射線工作がしやすく、推進器やコンテナの露出部を削って姿勢制御を乱す布石を打てる。
総合するとF91 60%:デンドロビウム 40%ほどで、遠距離は「当たれば終わる」側がわずかに得をする。
地上戦
デンドロビウムは宇宙兵器としての性格が極端に強く、地上だと巨体と推力の扱いが制約になりやすいため、条件を仮に成立させても運用面で著しく不利になる。
F91は小型高機動の強みを地上でも活かしやすく、遮蔽物なしならなおさら“側面へ回るだけで勝ち筋が生まれる”構図になる。
よって地上戦はF91 75%:デンドロビウム 25%を目安に、デンドロビウムはメガ・ビーム砲一撃に賭けるしかなくなる。
ガンダムF91 vs ガンダム試作3号機デンドロビウムに関するQ&A
Q1:Iフィールドがあるならデンドロビウムがビームを全部無効化して勝てないか。
Iフィールドは強力だが大きなエネルギーを要する装置で、張り方の偏りやタイミングが生む“薄い角度”をF91が突けるのが現実的な崩し方だ。
Q2:デンドロビウムのメガ・ビーム砲が一発でも当たれば終わりではないか。
その通りでデンドロビウム側の最大の勝ち筋は命中だが、F91はMEPEで照準そのものを狂わせ得るため“一発必中の前提”が揺らぐ。
Q3:決着は「撃墜」か「戦闘不能」か。
構造的にオーキス+ステイメンの連携を断ち、推進と制御を奪う形の戦闘不能が最も現実解だ。
Q4:コウが勝つ展開はどこにあるか。
マイクロ・ミサイルで回避先を固定し、メガ・ビーム砲の射線を「点」ではなく「帯」で置いて、MEPEに入る前にF91を削り切る展開だ。
まとめ|ガンダムF91 vs ガンダム試作3号機デンドロビウム
- F91はヴェスバーとMEPEで「当てる」より「外させる」戦いへ持ち込める。
- デンドロビウムはメガ・ビーム砲が命中すれば即決という最短勝ち筋を持つ。
- Iフィールドは強力だが運用コストが大きく、張り方の癖が死角を生む。
- ミサイル面制圧はF91の回避角を縛れるため、デンドロビウムの主戦術になる。
- F91はビーム・シールドで接近経路を自分で整地できる。
- デンドロビウムは巨体ゆえに推進器・アーム・コンテナが弱点帯になりやすい。
- 中距離開始はF91が“撃たせてから死角へ入る”手順を取りやすい。
- 近距離開始はデンドロビウムのクローと大型ビーム・サーベルが脅威になる。
- 遠距離開始はデンドロビウムの飽和攻撃が効きやすく、F91の勝率が少し下がる。
- 総合勝率はF91 65%:デンドロビウム 35%が妥当な落とし所になる。
要チェック!!「コウ・ウラキ搭乗ガンダム試作3号機デンドロビウムのIF対戦一覧表」はこちら!
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