ガンダムMk-V

ガンダムMk-Vの対戦一覧表

対戦カード 宇宙・中距離 宇宙・近距離 宇宙・遠距離 地上
ガンダムMk-V vs ノイエ・ジール 敗北 敗北 敗北 勝利
ガンダムMk-V vs Hi-νガンダム 敗北 敗北 敗北 敗北
ガンダムMk-V vs Ξガンダム 敗北 敗北 敗北 敗北

ガンダムMk-Vの武装

ガンダムMk-V(ORX-013)は、オーガスタ研究所が準サイコミュシステムを軸にまとめた試作モビルスーツで、武装構成そのものは「少数精鋭」だが、各兵装が“高出力ジェネレーター+大推力”を前提に噛み合うよう設計されている。ビーム・ライフル/インコム/ミサイル・ポッド/ビーム・カノンという、戦域を横に広げるより「瞬間の主導権」を奪うための並びが核になる。MS本体の完成度だけでなく、バックパックのブロック化、シールドの推進器内蔵、兵装の転用設計など、機体と兵器の境界を曖昧にする「運用で強くなる」思想が徹底されている。

主兵装のビーム・ライフルはMk-V専用が用意され、地球連邦軍で準備されていた段階では通常型と、連射ガンナーモード用の2種が存在したとされる。一方、ニューディサイズ側で製作された個体も語られるが、細部は不明で、同じ“専用”でも運用思想が一枚岩ではない点がいかにもセンチネルらしい。つまり「ライフルで制圧→機体を押し込む」だけでなく、状況に応じて射撃形態そのものを切り替える発想が織り込まれている。さらに機体の推力余裕が大きいため、射撃後の姿勢制御、急制動からの再加速、射線の再構築が速く、ビーム・ライフル単体でも「当て続ける」運用が成立する。

背部バックパックのビーム・サーベル/ビーム・カノンは、本機の象徴的な二面性だ。背負っている間は出力1.2MWのビーム・カノンとして砲撃戦に使われ、接近戦ではバレル部を取り外して0.9MW出力のビーム・サーベルとして転用される。左右ブロックが独立するバックパック構造ゆえ、砲撃時には脇から前方へ回り込ませるように展開でき、「大型機なのに撃ち分けが利く」というMk-Vの異様な手数を支える。ビーム・カノンで敵の回避行動を誘発し、その軌道先へ機体を滑り込ませてサーベルで断つ、という連携が一機で完結し、対多数戦でも主導権を保持しやすい。

準サイコミュ兵装インコムは背部に2基搭載され、有線制御の小型ビーム砲として死角を突く“擬似オールレンジ”を担う。出力は4.5MWとされ、ニュータイプ能力に依存しない一方で、運動は二次元的で、射出時に機体制御を損なう欠点もあるため、結局はパイロット技量がものを言う補助武装になる。さらに連戦でインコム不調を来した際の補助として、2基コンテナから数十発を散弾的にばら撒くマイクロ・ミサイルランチャーが追加されるなど、“壊れたら次の札”を即席で用意できるのもブロック化フレーム思想の延長にある。加えてブースター内蔵大型シールドは、防御だけでなく加速・姿勢制御に絡む装備としてバックパック懸架も想定され、突撃と離脱の切り替え速度を底上げする。

ブレイブ・コッドの思想とパイロット能力

ブレイブ・コッドは、地球連邦軍教導団の系譜から生まれたニューディサイズの首領で、熱心な地球至上主義者として、エゥーゴ主導で再編される連邦政府への反発を先鋭化させた存在だ。宇宙世紀0088年1月25日のペズン蜂起を起点に、ペズン宙域を掌握して徹底抗戦を掲げる流れは、個人の野心というより「地球圏の主導権を宇宙移民に渡さない」という政治感覚に根がある。コッドにとって地球は“故郷”という情緒ではなく、権力と秩序の中枢であり、そこを宇宙側に奪われることは、連邦軍という共同体そのものの瓦解を意味した。

同時に、コッドの思想は“理念だけの扇動家”で終わらない。天性のカリスマ性で組織の求心力を担いつつ、本人は司令部に籠もることを潔しとせず、あくまでパイロットとして前線に立つことを望む。その姿勢が、ニューディサイズに合流したエイノーから秘匿名称「新器材“G”」ことガンダムMk-Vを受領し、主任パイロットとして運用する展開に直結する。指導者=現場の最強戦力、という危うい一致が、組織を短期的には強靭にする一方、損耗や敗北がそのまま思想の崩壊に直結する脆さも孕む。

パイロット能力の核は、「戦争は兵器ではなく技量」という信念を“戦績”で証明する点にある。一年戦争以来の歴戦の武人として百戦錬磨とされ、いわゆるニュータイプではないにもかかわらず、極限まで鍛えた精神と肉体で高Gに耐え、機体の耐久限界を超えた最大推力を用いた高機動戦闘を可能にする。準サイコミュのインコムが「誰でも使える魔法」ではなく、むしろ扱いの難しさが残る兵装であることを思えば、コッドがMk-Vを“兵器性能以上”に暴れさせた理由は、その操縦の詰め方にある。姿勢制御の僅かな遅れ、射線の一瞬のズレを許さず、敵機の回避癖や推力配分を読み切って追い込む、教導団仕込みの実戦的な“勝ち筋”の作り方が徹底されている。

実戦面では、月面エアーズ市の戦闘でネロ部隊とFAZZを瞬時に撃退したとされ、さらに脱出戦では殿を務めてEx-Sガンダムと交戦するなど、戦闘の局面そのものを作り替える圧がある。Mk-V側が終始優位に展開した戦いが、人工知能ALICEの稼動による反応速度差で覆る描写は、コッドの「技量」至上が“新しい戦争の形”にぶつかって崩れる瞬間でもある。理念と操縦が一直線につながった男だからこそ、最先端のシステムに屈する結末が、単なる敗北ではなく思想の挫折として強烈に響く。