ガーベラ・テトラの対戦一覧表
| 対戦カード | 宇宙・中距離 | 宇宙・近距離 | 宇宙・遠距離 | 地上 |
| ガーベラ・テトラ vs スーパーガンダム | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 敗北 |
| ガーベラ・テトラ vs バウンド・ドッグ | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| ガーベラ・テトラ vs ル・シーニュ | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| ガーベラ・テトラ vs クィンマンサ | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
ガーベラ・テトラの武装
ガーベラ・テトラ(AGX-04)の基幹火力は、手持ちのビーム・マシンガンに集約される。ガンダム開発計画のRX-78GP04Gを母体にした機体でありながら、秘匿取引の都合で“ガンダム型”のビーム・ライフルは運用色が強すぎたため、エナジー・パック運用の連射寄りビーム兵装へ置換された、という設計思想が透ける。中距離での弾幕維持と、高機動で射線を切りながらの追い撃ちに適し、シーマ艦隊の「一撃離脱—再突入」を成立させる主武装になる。
近接兵装はビーム・サーベル×2で、格闘レンジへの“踏み込み”を前提にした構成だ。サーベル自体はガンダム系の基本装備だが、ガーベラ・テトラでは大腿部外側の装甲内に収納され、平時は露出しないレイアウトが採られる。高推力機が高速回頭と急制動を繰り返す局面では、突起物の少なさが被弾面積と取り回しに直結するため、収納設計それ自体が「武装運用の確度」を底上げする。
固定武装として腕部110mm機関砲×4を持ち、ビーム兵器だけに依存しない“保険”を用意する。対MSなら牽制・姿勢崩し、対艦ならセンサー類や外装への面制圧、対ミサイルなら迎撃の選択肢になり、ビーム・マシンガンのリロードや射角制限の隙を埋める役回りを担う。ビーム・マシンガンの連射で敵機の回避パターンを縛り、機関砲で軌道を崩し、最後は高加速で距離を詰めてサーベルで断つ――この三段構えが、ガーベラ・テトラという“高機動強襲機”の勝ち筋になる。
そして象徴的装備がシュツルム・ブースターだ。作戦空域までの急速移動、緊急時の強制離脱(切り離し)を想定した増加推進装置で、装着時はスラスター総推力が大きく跳ね上がる。戦術的には、会敵前に推力で位置取りを完了し、会敵後は一撃離脱で敵の射界外へ抜け、追撃が来れば装置を切り離して機動を軽くし、再加速で逃げる――という“二段階の速度差”を作れる点が強い。単機で戦線を揺さぶり、艦隊戦の隙間へ刺し込むための、最もガーベラ・テトラらしい装備だ。
シーマ・ガラハウの思想
シーマ・ガラハウの根は「理念」ではなく「生存」と「責任の所在」への執着にある。一年戦争緒戦、ジオン公国軍海兵隊の将校としてスペースコロニーへの毒ガス(G3ガス)注入、いわゆるコロニー潰しに関与した事実が、後年までトラウマとして尾を引く。自分の手が“汚れ仕事”に染まった瞬間を、上層部は平然と切り捨てる――この体験が、ザビ家の権力構造やジオンの大義そのものを信用しない冷笑へ変換される。
その不信は、デラーズ・フリートに対する距離感にも直結する。デラーズ・フリートはギレン派残党を核にした武装勢力で、掲げるのはジオンの正統や理想の回復だが、シーマにとってそれは“自分を売った側の美辞麗句”に過ぎない。ゆえに彼女の忠誠は常に条件付きで、部下であるシーマ艦隊の生き残りと、居場所(補給・補修・身分)を確保できるかどうかが最上位の判断軸になる。
この実利主義は「裏切り」ではなく、彼女の中では“当然の契約更改”として整理されている。アナベル・ガトーのように「星の屑作戦」を信仰するでもなく、エギーユ・デラーズの演説に胸を熱くするでもない。むしろ彼女は、イデオロギーが兵士を使い潰す装置であることを身をもって知っている。だからこそ、誰かの正義に殉じるより先に、現実の補給線、指揮系統、艦隊運用の成立性を見て動く。その冷徹さは、生存のための知性として磨かれていく。
だからシーマの思想は、徹底して“誰も信じないが、部下だけは手放さない”という矛盾を抱える。上層の大義も、作戦名も、英雄譚も、彼女にとっては他人の物語であり、自分とシーマ艦隊を生かす道具に分解される。外面は大胆不敵で好戦的に振る舞いながら、内面はコロニー潰しの記憶と、利用され続ける運命への憎悪で焼けている。その冷徹さと悲哀が同居するところに、シーマ・ガラハウの危うい魅力が固定される。
