フェネクスの対戦一覧表
| 対戦カード | 宇宙・中距離 | 宇宙・近距離 | 宇宙・遠距離 | 地上 |
| フェネクス vs Hi-νガンダム | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| フェネクス vs ユニコーンガンダム(結晶体) | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| フェネクス vs バンシィ・ノルン | 勝利 | 敗北 | 勝利 | 敗北 |
| フェネクス vs Ξガンダム | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
フェネクスの性能
ユニコーンガンダム3号機 フェネクスは、RX-0「ユニコーンガンダム」系列のフル・サイコフレーム機として位置づけられる金色の機体であり、ユニコーンモードとデストロイモードという運用形態を前提に組み上げられている。U.C.0095の機動実験中に暴走事故を起こして消息不明となったという来歴そのものが、フェネクスを「捕捉しにくい」「挙動が読み切れない」存在として印象づける。設計思想の中核にサイコフレームがあるため、機体性能は推力や装甲材の話に留まらず、パイロットの精神状態や外部からのサイコミュ干渉の影響を受けやすい“可変の戦力”として語られる。
公式の諸元としては、頭頂高19.7m・本体重量23.8tとされ、ユニコーンモードでの出力3,890kW・推力206,770kg、センサー有効半径23,700mといった数値が提示される。一方でデストロイモードでは出力・推力などが測定不能とされ、フル・サイコフレーム稼働時の性能が、通常の機械的計測から外れた領域に踏み込むことが示唆される。ここがユニコーンガンダム1号機(バナージ・リンクス)やユニコーンガンダム2号機 バンシィ・ノルン(リディ・マーセナス)と同質でありつつ、フェネクス固有の“不確定さ”が強調されるポイントになる。
武装はRX-0系列に準じ、頭部60mmバルカン砲、ビーム・マグナム、ビーム・サーベル、ビーム・トンファー、シールドを基本線として備える。加えてフェネクスの象徴が、両腕部に装備されるアームド・アーマーDEである。アームド・アーマーDEは「Defense-Extension」とされ、シールドに接続して運用する拡張兵装として整理されることが多い。形態としては大型のユニットを機体外側に追加する意味合いが強く、姿勢制御・加速・制動といった機動戦の手数を増やす方向で、フェネクスの戦術幅を押し広げる。
総合評価としてのフェネクスは、RX-0系列の高反応・高機動という土台に、アームド・アーマーDEによる機動拡張と、サイコフレーム稼働域の“測定不能”が重なることで、追跡・捕獲を極端に難しくする点が最大の脅威になる。とりわけ「不死鳥狩り」という作戦名が象徴する通り、フェネクスは“逃げること自体が強さになる”局面で異常に厄介な相手となる。ただし、U.C.0095の暴走事故という事実は、極限領域での不安定化の可能性も同時に示しており、安定運用の難しさや、操縦者と機体が相互に影響し合う危うさも性能の一部として内包している。
リタ・ベルナル、ヨナ・バシュタ、ミシェル・ルオの思想
リタ・ベルナル、ヨナ・バシュタ、ミシェル・ルオの三者は、幼少期からの結びつきと、オーストラリアが被災したコロニー落としという共通の原体験によって、価値観の根に「喪失」と「生存者の罪悪感」を抱え込む構図を持つ。ここにニュータイプという概念、サイコフレームという技術、そして「奇蹟」への期待が重なることで、『機動戦士ガンダムNT』の人物関係は、単なる友情や恋愛ではなく“贖罪の形を探す三角関係”として機能する。三者の思想は、同じ傷から出発しながら、進む方向だけがねじれていく点に特徴がある。
リタ・ベルナルは地球連邦宇宙軍の少尉であり、ユニコーンガンダム3号機 フェネクスのパイロットとして語られる。彼女は「奇蹟の子供達」という呼称で周囲に祭り上げられた過去を背負い、その視線に押しつぶされるように“自分の役割”へ引き寄せられていく。リタの思想の核は、奇蹟を自分のために使うことではなく、ヨナ・バシュタの選択を前へ進めるための道標になることに置かれる。だからこそ彼女は、IIネオ・ジオングの脅威を消すという局面で、ヨナに力を貸してほしいと呼びかける立場へ回り、個人の幸福よりも“何かを終わらせる意思”を優先する。
ヨナ・バシュタは地球連邦宇宙軍の少尉として、マーサ・ビスト・カーバインの思惑が絡む作戦に投入され、ディジェに搭乗した後、「不死鳥狩り」の増援としてナラティブガンダムのパイロットに選ばれる。彼の思想を支配するのは、オーガスタ研究所時代にリタを救えなかったという悔恨であり、その埋め合わせとして「フェネクスを取り戻す」ことに固着していく。ヨナはニュータイプとしての自己認識が揺らぎ続ける人物であり、理屈では否定したい奇蹟に、サイコフレームを介して巻き込まれていく矛盾を抱える。彼にとってフェネクスは兵器ではなく、リタへの贖罪そのものになっていく。
ミシェル・ルオはニューホンコンの大企業ルオ商会の特別顧問として、政財界に影響力を持つ人物として描かれる。彼女は略筮法による占いを看板にしつつ、実態としては情報収集と統計的推論を武器に、ニュータイプを“演じる”ことで地位と発言力を獲得してきた側面が強い。ミシェルの思想の中心は、ヨナとリタに対する負い目と恐怖であり、「奇蹟が実在する世界なら、やり直しも赦しも成立する」という願望へ寄りかかる。だがその依存は、フェネクス捕獲後に生じる現実的な破局を直視しない危うさを伴い、結果として三者の関係を決定的に破綻させる引き金になる。
