ジークアクスの対戦一覧表
| 対戦カード | 宇宙・中距離 | 宇宙・近距離 | 宇宙・遠距離 | 地上 |
| ジークアクス vs エルメス | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| ジークアクス vs ガンダムNT-1 | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| ジークアクス vs ブルーディスティニー3号機 | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 敗北 |
| ジークアクス vs アトラスガンダム | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 敗北 |
| ジークアクス vs キケロガ | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 勝利 |
| ジークアクス vs Zガンダム | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| ジークアクス vs スーパーガンダム | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| ジークアクス vs ジ・O | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| ジークアクス vs Hi-νガンダム | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| ジークアクス vs Ξガンダム | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
ジークアクスの世界と正史(宇宙世紀)
ジークアクスの世界は、宇宙世紀の骨格を保ちながら「もしガンダムに乗ったのがアムロ・レイではなくシャア・アズナブルだったら」という分岐から成立する架空戦記として提示される。シャア・アズナブルのガンダム強奪を起点に一年戦争の勝敗が反転し、地球連邦軍ではなくジオン公国が勝利した“戦後”の宇宙世紀0085年が主舞台になる。
その世界でアマテ・ユズリハは、サイド6のスペース・コロニーで暮らす高校生として登場し、戦争難民の少女ニャアンとの遭遇をきっかけに非合法競技《クランバトル》へ引きずり込まれる。アマテ・ユズリハはエントリーネーム《マチュ》を名乗り、GQuuuuuuX(ジークアクス)に搭乗して日常の輪郭を戦闘へ塗り替えていく。
正史(機動戦士ガンダム)ではホワイトベース隊のアムロ・レイがRX-78-2(ないしRX-78-02相当)を駆り、ニュータイプという概念が戦争の中で顕在化していくが、ジークアクスでは“正史の出来事そのもの”が別角度から引用され、逆説的に“違い”が強調される。劇場先行版『-Beginning-』が正史側の流れをリブートしたパートと戦後の新規パートを併置し、TVシリーズが新規パートから始まる、という構造自体が「正史を知るほど違和感が手触りになる」作りになっている。
そして物語は、単なるIFの面白さを超えて「並行世界」へ踏み込む。最終盤でララァ・スン(囚われた状態で登場)と“シャロンの薔薇”(正史でのエルメスに相当)が鍵となり、さらに“向こう側の世界”で起きた戦闘の断片がマチュとシュウジへ提示されることで、ララァ・スンの絶望が「シャア・アズナブルが殺されない世界を再構築し続ける連鎖」を生んだことが語られる。結末ではシュウジがララァ・スンを「目覚める前に殺し」世界線を消そうとし、マチュとニャアンが和解して“マヴ”を組み、GQuuuuuuX(マチュ)とジフレド(ニャアン)でシュウジを止めようとする構図が最終決戦として成立する。
エンディミオン・ユニットとは
エンディミオン・ユニットは名称からして寓意的で、ギリシャ神話のエンデュミオン(永遠の眠りの美青年)を下敷きにしたものとして解説される。ここでの“眠り”は、機械内部に封じ込められた何か、あるいは長い時間を越えて持ち込まれた異物としての性格を強く示唆する。
作中設定としてのエンディミオン・ユニットは、ジークアクスの機体に埋め込まれたオーパーツ(石)として位置づけられ、シャリア・ブルがそれを“向こう側”から来たもの、さらに“シャロンの薔薇”と同質のものだと推測する。ユニットの存在はジークアクスの《オメガ・サイコミュ》とも結びつき、マチュの戦闘と“キラキラ”体験が単なる操縦技術や反射神経では説明できない領域へ拡張されていく導線になる。
物語の結末においてエンディミオン・ユニットは、単なる“高性能部品”ではなく、シュウジの選択へ介入する語り手のように振る舞う。最終話ではエンディミオン・ユニットがシュウジへ「ララァがガンダムに殺されるところを見たくない」旨を告げ、「ガンダムがそう言っている」というフレーズと直結する決定打として描かれる。声としては古谷徹が起用された、と解説されており、正史のアムロ・レイの残響を意図的に重ねる演出設計が読み取れる。
このユニットが象徴するのは、ジークアクス世界の“成立条件”そのものでもある。ララァ・スンの絶望が並行世界の反復を生み、その反復を終わらせるためにシュウジが「ララァを助けるためにララァを殺す」という矛盾へ踏み込む一方、マチュはそれを拒絶し、ニャアンとの和解を経て“マヴ”として未来を選び直す。エンディミオン・ユニットは、ガンダムという象徴が“運命の反復装置”に堕ちることを拒む最終安全装置として機能し、マチュ・ニャアン・シュウジ・ララァという四者の関係を「正史の悲劇をなぞる」方向から「悲劇の連鎖を断つ」方向へねじ曲げるための核として置かれている。
