宇宙空間でデブリも遮蔽物もない中距離から始まるなら、主導権は「初撃の精度」と「回避後の再加速」を同時に握った側へ傾く。
ウイングガンダムゼロ(EW版)はツインバスターライフルとゼロシステムを軸に、距離そのものを戦術資源に変えてくる機体だ。
トールギスⅢはメガキャノンと極端な推力で、直線加速と姿勢制御の暴力で射線をズラし、撃ち返すための一瞬を奪いに来る機体だ。
同じ「高機動・高出力」でも、ゼロの“先読み”とギスⅢの“瞬間速度”が真正面から噛み合うため、序盤の一手がそのまま終盤の機体残存率に直結する勝負になる。
戦力分析
機体
ウイングガンダムゼロ(EW版)
ウイングガンダムゼロ(EW版)はツインバスターライフル、ビームサーベル×2、マシンキャノン×2などの基本武装を、宇宙戦で最適化された機動とセットで押し付ける“解答提示型”の機体だ。
この対戦ではバード形態による逃げの変形がない以上、翼状バインダーの姿勢制御とAMBACで「射線を作って撃つ→撃った瞬間に角度を変える」を繰り返し、ツインバスターライフルの再照準サイクルを相手の回避サイクルより先に回す立ち回りが最短ルートになる。
トールギスⅢ
トールギスⅢはメガキャノン、ビームサーベル×2、頭部バルカン、シールド(ヒートロッド)などを持ち、遠距離の一撃と中近距離の拘束・仕留めを同一フレームで両立させた“超推力デュエリスト”だ。
この対戦での立ち回りは、メガキャノンの射線を見せて相手の回避方向を固定し、次の瞬間に推力で角度を変えてヒートロッドの間合いへ滑り込む二段構えが核で、遮蔽物ゼロの空間ほど「回避のクセ」を読ませた側が勝ちやすい。
パイロット
ヒイロ・ユイ
ヒイロはゼロシステムの提示する未来像を“採用するか拒否するか”を戦闘中に切り分けられるタイプで、ツインバスターライフルのような過剰火力を「最小手数で終わらせる手段」として躊躇なく運用できる冷徹さがある。
この対戦では、相手がトールギスⅢという“速すぎる直線”を持つ以上、追いかけて当てるのではなく、ゼロシステムと機体姿勢制御で「相手が避けた先」を撃つ思想で、ツインバスターライフルの照準を常に一拍先へ置く立ち回りが最適解になる。
ゼクス・マーキス
ゼクスは“決闘の文脈”に強い男で、相手の気配と迷いを速度差に変換して押し込み、白兵戦へ持ち込むときの判断が速いのが武器だ。
この対戦での立ち回りは、トールギスⅢの推力で弾道をねじ曲げるように機動しつつ、メガキャノンの牽制でゼロの横移動を止め、ヒートロッドで姿勢や武装保持を乱してからビームサーベルで決着を狙う“崩しの連鎖”になる。
ウイングガンダムゼロ(EW版) vs トールギスⅢ|一騎討ちシミュレーション
序盤戦
中距離で向かい合った瞬間、ウイングガンダムゼロ(EW版)のツインバスターライフルが“撃てる角度”を作りに翼で姿勢を刻み、トールギスⅢはメガキャノンを肩越しに構えたまま推力で距離の対角線へ滑る。
互いの初弾は「当てる」より「回避の型を取らせる」意味合いが強く、ツインバスターライフルの太い収束光に対してトールギスⅢは急加速で射線を外しつつ、次の瞬間にメガキャノンを“置く”ように撃ってゼロの回避方向を縛りにかかる。
ゼクスは自分が“戻ってきた理由”を戦いに乗せるように「死んでいたさ…。だがトレーズの亡霊が彷徨っている以上、大人しく棺桶で眠っているわけにもいかんのでな!」と通信越しに言い切り、加速の角度が一段鋭くなる。
中盤戦
距離が詰まるにつれて、ゼロはツインバスターライフルの再照準に合わせて“撃った反動のない射撃”を連射ペースで刻み、トールギスⅢはバルカンとメガキャノンのコンビネーションでゼロの姿勢制御を乱す狙いに切り替える。
トールギスⅢのシールドに仕込まれたヒートロッドが伸び、鞭のような軌道でゼロの翼付け根へ絡め取ろうとするが、ヒイロは半拍遅らせた姿勢変化で“絡む角度そのもの”を消し、マシンキャノンでワイヤーの軌道を削り落として拘束を回避する。
ゼロシステムが提示する複数の未来像の中で、ヒイロは「近づけば近づくほど危険が増える」ラインを見切り、ビームサーベルで迎撃できる距離を保ったまま射撃圧で相手の加速タイミングだけを奪いにいく。
終盤戦
ゼクスは“射線の読み合い”を捨てずに踏み込み、メガキャノンの砲身角を変えた瞬間に推力で一気に肉薄して、ヒートロッドの先端をゼロのツインバスターライフル保持腕へ滑らせる。
ヒイロは拘束を完全には避けず、ワイヤーが腕部をかすめた瞬間に逆方向へ機体をひねってテンションをかけ、トールギスⅢの体勢を“攻めの姿勢のまま”崩すという危険な選択でカウンターの射線を作る。
ここでゼロはツインバスターライフルを撃つのではなく、ビームサーベルを抜いて“相手が最も嫌う距離”を示し、トールギスⅢの突進を一瞬止めさせたうえで、再び射撃戦へ引き戻す。
決着
次の瞬間、トールギスⅢはメガキャノンの照準をわざと外した位置へ置き、ゼロが回避する方向を“正解に見せて”誘導しながら、推力でその先へ回り込んでヒートロッドを横薙ぎに叩き込む。
ヒイロはその誘導をゼロシステムの警告として受け止め、回避そのものをやめて翼の姿勢制御で最小限だけ角度を変え、ヒートロッドが触れる直前にツインバスターライフルの銃身を“相手の推進線上”へ滑り込ませる。
ゼロのツインバスターライフルが至近で閃光を吐き、収束光はトールギスⅢのシールド縁と肩装甲を貫いてメガキャノン基部を焼き切り、推力の勢いのまま回転する機体から武装が千切れるように散った直後に、ヒイロが静かに「任務完了」と言って射線を外し、ゼクスは制御不能になりかけた機体を立て直しながら戦闘継続を断念する。
ウイングガンダムゼロ(EW版) vs トールギスⅢ|勝敗分析
勝敗判定
勝者はウイングガンダムゼロ(EW版)で、同条件(宇宙・遮蔽物なし・中距離開始)における想定勝率は55:45と見る。
勝因分析
- ツインバスターライフルの射線圧がメガキャノンの“置き撃ち”を上回り、回避の主導権を握り続けたためだ。
- ゼロシステムが「危険な未来」を早期に提示し、近距離でのヒートロッド起点の崩しを成立させにくかったためだ。
- ゼロがビームサーベルの間合いを“見せ札”として使い、トールギスⅢの突進タイミングを鈍らせたためだ。
- トールギスⅢは武装が多彩でも主砲依存が高く、メガキャノン基部を損傷すると勝ち筋が細るためだ。
- 両機とも高機動だが、遮蔽物ゼロの空間では「角度を作って当てる」能力差が最後に響いたためだ。
ウイングガンダムゼロ(EW版) vs トールギスⅢ|異なる条件の場合
宇宙戦・近距離開始
近距離開始だとトールギスⅢのヒートロッドとビームサーベルが最初から“届く圧”を持つため、ゼロはツインバスターライフルを構える余裕を奪われ、初手はビームサーベルと機動での凌ぎ合いになりやすい。
それでもゼロは翼の姿勢制御で射線を作れるため、ヒートロッドを完全に許さない角度管理ができれば、押し込まれながらも一瞬の離隔でツインバスターライフルを通して逆転できる。
勝敗予想は五分寄りで、トールギスⅢが白兵に成功すれば勝ちが見える一方、失敗した瞬間にゼロの一点突破で主武装を失い、そこからは形勢が傾く。
宇宙戦・遠距離開始
遠距離開始だとゼロはツインバスターライフルの“線で空間を切る”圧が最大化し、トールギスⅢが推力で詰める時間そのものがリスクになる。
トールギスⅢはメガキャノンで撃ち返せるが、互いの主砲を同時に通す読み合いでは、再照準と角度作りで優位を取りやすいゼロ側が期待値を積み上げやすい。
勝敗予想はゼロ優勢で、勝率は60:40程度まで開き、ゼクスは「当てる」より「外させる」射撃と加速の組み立てを強要される。
地上戦
地上戦だとトールギスⅢは推力の扱いが難しくなる反面、地形と高度差が“射線の遮断”として働くため、メガキャノンの置き撃ちとヒートロッドの奇襲が成立しやすくなる。
一方のゼロは本来宇宙戦を想定した設計で、地上では射撃の見通しが限定されるほどツインバスターライフルの「長所の総量」が削られやすい。
遮蔽物が増えるほどゼクスの“崩しの連鎖”が通りやすいと考えられるが、一方でヒイロが遮蔽物もろともツインバスターライフルで一掃するケースも考えられ、勝敗予想はイーブンになる。
ウイングガンダムゼロ(EW版) vs トールギスⅢに関するQ&A
Q1:ツインバスターライフルとメガキャノンは、どちらが決定打になりやすいのか
ツインバスターライフルは単発でも空間支配力が高く、回避に成功しても次の射線形成が速いので、遮蔽物のない宇宙では“当てる”より“動かす”力が強い武装だ。
メガキャノンは推力と組み合わせた置き撃ちで真価を発揮し、相手の回避方向を縛ってから追撃の導線を作れるため、単純火力より戦術上の刃として働く。
決定打になりやすいのは“命中後の勝ち筋”まで含めてツインバスターライフルで、メガキャノンは命中そのものより「命中させるための状況」を作る役割が濃い。
Q2:トールギスⅢのヒートロッドはゼロに通用するのか
ヒートロッドは拘束そのものより、相手の姿勢制御と武装保持に“ズレ”を作る点が強く、ゼロの翼制御とツインバスターライフル運用に対して噛み合うメタになり得る。
ただし遮蔽物ゼロの宇宙では接近までの過程が丸見えになりやすく、ゼロ側が距離を管理できる限り、ヒートロッドを振れる角度に入る前に射線圧で押し返されやすい。
したがって通用するかどうかは“最初の一回”を通せるかに尽き、当てた後の追撃まで繋げられる条件を作れるときだけ勝ち筋として太くなる。
Q3:ゼロシステムはどの局面で勝敗に効くのか
ゼロシステムは単純な反応速度の上昇というより、複数の未来像から危険度の高い分岐を先に捨てられる点が強く、遮蔽物のない宇宙では“回避の選択肢”を整理できることが致命的な差になりやすい。
トールギスⅢのように推力で角度を変えてくる相手ほど、回避方向の固定化が負けに直結するため、ゼロシステムが示す「そこへ動くな」を守れるかが中盤以降の被弾率を左右する。
逆に近距離で選択肢が潰れた局面では“未来を見ても逃げ場がない”状況になり得るため、ゼロシステムの優位は距離管理とセットで最大化する。
Q4:パイロット技能だけで見た場合、勝敗は入れ替わるのか
ゼクスは決闘の駆け引きに長け、相手の迷いや焦りを機動の差へ変換するのが巧いので、ヒイロが射撃に固執したり、距離を誤ると一気に白兵へ持ち込まれて苦しくなる。
一方でヒイロは過剰火力を最小手数に変換する判断が速く、武装の切り替えや“撃つべきでない瞬間”の見切りができるため、総合的にはミスの期待値が小さい。
したがって技能差だけで完全に入れ替わるというより、近距離開始や地上戦など条件が寄ったときにゼクス側が勝率を押し上げるタイプの対戦になる。
Q5:もし両者が「撃墜ではなく無力化」を優先したら展開は変わるのか
無力化優先だとツインバスターライフルは“外しても圧を出せる”強みがより生き、ヒイロは主砲で武装や推進器を狙う運用へ寄せやすい。
ゼクス側もヒートロッドとシールド運用が主役になり、メガキャノンは撃墜用の最大出力より、牽制と誘導のための出力調整を多用して間合いを作る方向へ変わる。
結果として決着は遅くなるが、無力化狙いほど“主砲を先に失った側”が不利になりやすく、最終的な優位自体はゼロ側が握りやすい。
まとめ|ウイングガンダムゼロ(EW版) vs トールギスⅢ
- 宇宙戦かつ遮蔽物なしの中距離開始では、射線圧と再照準でゼロがわずかに優位になる。
- ゼロはツインバスターライフルとゼロシステムで「避けた先」を撃つ展開を作りやすい。
- トールギスⅢは推力とメガキャノンの置き撃ちで回避方向を縛ると勝ち筋が太くなる。
- ヒートロッドは命中そのものより姿勢と武装保持を崩す刃として効く。
- 序盤は「当てる初撃」より「回避の型を取らせる初撃」が重要になる。
- 中盤以降は距離管理が勝敗の心臓で、近づくほどゼロのリスクが増える。
- 終盤はメガキャノンの誘導とヒートロッドの崩しを、ゼロが射線で断てるかの勝負になる。
- 遠距離開始ほどゼロ有利、近距離開始ほどトールギスⅢが追い上げる。
- 地上戦や遮蔽物が増える条件ほど、トールギスⅢの崩しが通りやすくなる。
- 同条件の想定勝率はゼロ55:トールギスⅢ45で、僅差のハイエンド決闘になる。
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