アルトロンガンダム(EW版) vs トールギスⅡ

宇宙空間、遮蔽物なし、中距離開始という条件では、トールギスⅡのスーパーバーニア由来の加速とドーバーガンの初速・制圧力が、開幕の主導権を握りやすい。

一方でアルトロンガンダム(EW版)は、ドラゴンハングとツインビームトライデントによる“触れた瞬間に勝負を終わらせる”近接圧が突出しており、射線が通り続ける宇宙でも一度距離を詰め切れば状況は反転し得る。

どちらも宇宙戦そのものは成立するが、障害物ゼロの中距離始動ゆえに「詰める側の被弾リスク」と「逃げる側の燃費と姿勢制御」が、勝敗を分ける致命点になる。

この一騎討ちは、ドーバーガンの“線”とドラゴンハングの“面”が交差した瞬間、ツインビームトライデントの“点”が心臓を刺す、そういう決着へ収束していく。

戦力分析

機体

アルトロンガンダム(EW版)

アルトロンガンダム(EW版)の核は、両腕のドラゴンハングと、柄の両端から三叉のビーム刃を発振するツインビームトライデントであり、伸縮腕の捕縛から一気に格闘へ持ち込む“強制接触”が勝ち筋そのものだ。

この条件での立ち回りは、バルカン砲で照準を揺らしつつ、ドラゴンハングの射出角を散らして相手の回避先を奪い、最後はツインドラゴンハングファイヤー級の火炎放射で姿勢制御を崩した瞬間にツインビームトライデントを叩き込む一点突破になる。

トールギスⅡ

トールギスⅡはトレーズ機として仕立て直されたトールギス系で、主武装ドーバーガンとビームサーベル×2というシンプルさの代わりに、スーパーバーニアによる高加速で射線を引き直し続ける“一撃離脱の完成形”を持つ。

この条件での立ち回りは、ドーバーガンで中距離の時間を最大化し、相手のドラゴンハング射出に合わせて加速ベクトルを90度ずらして回避しながら、反撃のドーバーガンを「当てる」のでなく「当たる場所に置く」運用へ徹するのが最適解だ。

パイロット

張五飛

張五飛は“正義”を自分の内側に引き受けたまま戦うタイプで、敵の思想や格を見た瞬間に迷いが消え、勝利条件を「相手を倒す」へ単純化できるのが強みだ。

この一騎討ちでの立ち回りは、被弾上等の突進ではなく、ドラゴンハングの捕縛成立までの間だけ“守り”を選び、成立した瞬間にツインビームトライデントの間合いへ引きずり込む二段構えになり、最終局面では自分の機体を盾にしてでも距離を殺しにいく。

トレーズ・クシュリナーダ

トレーズは戦場そのものを“美”として認識できる稀有な指揮官であり、同時に自らモビルスーツへ乗って「勝てる形」を作る胆力があるからこそ、恐怖よりも整合性で操縦を組み立てられる。

この一騎討ちでの立ち回りは、スーパーバーニアの高G機動を、無闇な回避ではなく“相手の攻撃意志を空転させる加速”として使い、ドーバーガンを一発ずつ「勝負の局面」へ結び付けていく設計になる。

アルトロンガンダム(EW版) vs トールギスⅡ|一騎討ちシミュレーション

序盤戦

開戦直後、トールギスⅡはスーパーバーニアを瞬間的に噴かし、ドーバーガンの初弾を“牽制”ではなく“航路指定”として放って、アルトロンの進行ベクトルを外周へ押しやる。

アルトロンはドラゴンハングを不用意に伸ばさず、バルカン砲の短連射で照準ブレを誘いながら、ツインビームトライデントの柄を短縮状態で保持して、当たり判定を最小化した姿勢でじりじり詰める。

トレーズが「美しい戦場だ」と静かに言い切った瞬間、射線はさらに研ぎ澄まされ、ドーバーガンの二射目がアルトロンの肩口を掠めて装甲片を散らし、五飛は“このままでは詰め切れない”と判断して次の手へ移る。

中盤戦

五飛はドラゴンハングを片腕だけ射出し、捕縛ではなく“空間に引っ掛けるフェイント”として使い、トールギスⅡが回避で外へ膨らむ瞬間を狙って逆側のドラゴンハングを本命角で伸ばす。

トールギスⅡはスーパーバーニアで急加速して射出線を外すが、障害物のない宇宙では“逃げた先にも敵がいる”という状況が起きやすく、二本目のドラゴンハングがシールド外縁を掠めて姿勢制御を一瞬だけ乱す。

五飛はそこで迷いなく言う、「俺は俺の正義を貫くだけだ」と。

終盤戦

姿勢を立て直したトールギスⅡは、ドーバーガンを連続で置き撃ちし、爆風と反動で自機の回転軸を“安定側”へ寄せつつ、距離を開けるのでなく“斜め後ろ”へ逃げてアルトロンの追従角を最悪化する。

アルトロンは火炎放射器を面で薙ぎ、燃焼と発光で視認を乱しながら、ドラゴンハングを収納→再射出して射出タイミングをずらし、ついに片腕のドラゴンハングがトールギスⅡの前腕部を噛む。

トールギスⅡは噛まれたままスーパーバーニアを噴かして引き千切ろうとするが、加速が大きいほど“引っ張られる質量”も増し、アルトロンはその反作用を利用して自機を一気に引き寄せ、ツインビームトライデントの間合いへ踏み込む。

決着

ゼロ遮蔽物の宇宙で唯一“遮蔽物”になるのは機体同士の距離そのものであり、アルトロンはドラゴンハングで作った最短距離を盾にしてドーバーガンの射角を殺し、トールギスⅡの右肩に突き立つドーバーガンの銃身すら「踏み台」に変える。

五飛はツインビームトライデントを片側だけ発振してフェイントの突きを入れ、トールギスⅡがビームサーベルを抜く動作で胸部のラインを開けた刹那、反対側のビーム刃も同時発振させて三叉の“面”でコクピット前方装甲を抉り込む。

切断ではなく“穿孔”に近い一撃で推進剤ラインが裂け、トールギスⅡは姿勢制御を失って回転しながら減速し、トレーズは最期まで視線を逸らさずに「ここは戦士だけの世界だ」と呟いて、爆光の中へ沈む。

アルトロンガンダム(EW版) vs トールギスⅡ|勝敗分析

勝敗判定

勝者:アルトロンガンダム(EW版)〔想定勝率:55%〕。

勝因分析

  • ドラゴンハングの捕縛が「距離そのもの」を武器にして、ドーバーガンの強みである中距離時間を強制的に圧縮した。
  • 火炎放射器の面制圧が、遮蔽物ゼロ環境で“視認と姿勢”の優位を奪い、スーパーバーニア回避の精度を落とした。
  • ツインビームトライデントの可変的な発振(片側→両側)が、ビームサーベル迎撃の読みを外して決定打に直結した。
  • 高加速は強力だが、捕縛時の反作用も増え、引き寄せられた瞬間に“止まれない”側が不利になった。
  • 五飛の思考が捕縛成立から決着まで最短手順へ収束し、ためらいなく踏み切れた。

アルトロンガンダム(EW版) vs トールギスⅡ|異なる条件の場合

宇宙戦・近距離開始

近距離開始なら、アルトロンは開幕からツインビームトライデントの刺突とドラゴンハングの噛み付きが“即届く”ため、トールギスⅡがスーパーバーニアで戦線を引き直す前に主導権を奪いやすい。

トールギスⅡ側の勝ち筋は、初手でビームサーベルを抜いて斬り返しの姿勢を見せつつ、サーベルのリーチでアルトロンの踏み込みを止めてから距離を作り直し、ドーバーガンへ移行する“切り替え”の成功に懸かる。

それでも総合ではアルトロン優勢(勝率65%程度)になり、近距離での一瞬の捕縛→引き寄せが成立した時点で、トールギスⅡは受けの選択肢が急減する。

宇宙戦・遠距離開始

遠距離開始では、ドーバーガンの射線設計とスーパーバーニアの位置取りが噛み合い、トールギスⅡが“詰めさせない時間”を最も長く確保できるため、序盤の被弾差がそのまま勝敗へ影響しやすい。

アルトロンは遠距離で決定力が落ちるので、ドラゴンハングを「当てる」のでなく「相手の回避先を縫う」使い方へ寄せ、被弾しない最短ルートで中距離へ戻す必要がある。

この条件だとトールギスⅡが優勢(勝率60%程度)で、アルトロンの勝ち筋は“無傷で近づく”ではなく“外装を捨ててでも捕縛を通す”という高リスクの一手に集約される。

地上戦

地上戦になると、三次元機動の自由度が下がる分、高加速は直線的になり、アルトロンのドラゴンハングが逃げ道を塞ぐ形で刺さりやすくなる。

一方でトールギスⅡは地上でもドーバーガンの射線が通る場所を選べば強く、速度差と射撃差でダメージレースを押し付けられる。

総合は五分寄りで、障害物なしの地上ならトールギスⅡがやや有利(勝率55%程度)だが、アルトロンが一度でも捕縛して体勢を崩した瞬間に勝負が終わる危うさは宇宙以上に増す。

アルトロンガンダム(EW版) vs トールギスⅡに関するQ&A

Q1:この条件で最重要になる“距離”はどの帯域か

中距離開始の時点ではトールギスⅡが最も強く、ドーバーガンで「近づくための角度」を削りながら高加速で位置をずらせるので、アルトロンは中距離の滞在時間を極限まで短くする設計が必須になる。

アルトロンにとっての最重要帯域は“ドラゴンハングが届くが、ツインビームトライデントはまだ届かない”境界であり、この帯域で捕縛か外装破壊を一回でも取れれば、次の瞬間にトライデント圏内へ雪崩れ込める。

逆にトールギスⅡは、射出を見てから逃げるのではなく「射出が当たらない速度と角度」を先に作る必要があり、ここが崩れると中距離の強みが“そのまま引き寄せられる弱点”へ反転する。

Q2:ドーバーガンの強みは「火力」か「射線」か

ドーバーガンは単純な火力以上に、撃った瞬間に相手の航路を指定できる「射線」を作れる点が強みであり、相手の回避行動そのものを誘導できる。

遮蔽物なしの宇宙では射線を切る手段が回避に偏るため、回避させた結果として燃費と姿勢制御を削り、次弾の命中率を上げていく“射線の連鎖”が成立しやすい。

ただしこの連鎖は、アルトロンのドラゴンハングが一度でも噛むと距離圧縮で断ち切られ、ドーバーガンの優位が消えるので、捕縛の兆候を見せた瞬間の離脱が絶対条件になる。

Q3:アルトロンの決定力は「ドラゴンハング」と「ツインビームトライデント」のどちらが本体か

勝ち筋の入口はドラゴンハングで、捕縛が成立した瞬間に相手の機動力という最大資産を無力化できる。

決着の出口はツインビームトライデントで、片側だけ発振してフェイントを作れるため、迎撃や読み合いを崩して急所へ通しやすい。

結論としては「ドラゴンハングが勝負を固定し、ツインビームトライデントが勝負を終わらせる」役割分担が最も強く、この二段構えが成立する限り“触れたら終わり”の圧が最後まで残る。

Q4:スーパーバーニアの高G機動は、この一騎討ちでどう作用するか

高G機動は回避と射線引き直しを同時に成立させ、遮蔽物なしの宇宙では格闘機にとって最悪の逃げ性能として作用する。

しかし捕縛された場合は、逃げが強いほど反作用で距離が一気にゼロへ近づき、“捕まった瞬間に最悪”へ転ぶ危険も増す。

つまりスーパーバーニアは「捕まらない限り最強」だが「捕まった瞬間に最悪」になりやすく、この二極性が勝率を揺らしつつもアルトロン側に一撃の期待値を残す。

Q5:両者が“慎重に戦う”ほど、どちらが有利になるか

慎重に戦うほどトールギスⅡが有利で、ドーバーガンを「当てにいく」より「相手の移動先に置く」運用へ徹すれば、アルトロンは詰めるための燃費と姿勢制御を削られ続ける。

ただし慎重さが受けへ寄りすぎると、アルトロンは射出タイミングを無限に試行でき、いつか一回の噛み付きが通ってその一回で終わるという構造上の不利がトールギスⅡに残る。

結局はトールギスⅡが「能動的に角度を作る慎重さ」を維持できるかが分岐点で、射線・加速・姿勢制御を同時に回せる間だけ、アルトロンの一撃必殺を折り続けられる。

まとめ|アルトロンガンダム(EW版) vs トールギスⅡ

  • 宇宙・遮蔽物なし・中距離開始では、開幕はドーバーガンとスーパーバーニアのトールギスⅡが主導しやすい。
  • アルトロンの勝ち筋はドラゴンハング捕縛で距離を圧縮し、ツインビームトライデントで決め切る二段構えだ。
  • トールギスⅡの勝ち筋は中距離滞在時間を伸ばし、射線でアルトロンの詰め角を削ることだ。
  • 高加速は逃げに強いが、捕縛されると反作用で一気に不利へ傾く。
  • 近距離開始ならアルトロンが勝率を伸ばしやすい。
  • 遠距離開始ならトールギスⅡが勝率を伸ばしやすい。
  • 地上戦では互いの強みが相殺されやすく、条件次第で五分寄りになる。
  • 決着は「ドーバーガンの線」を「ドラゴンハングの面」が断ち、「ツインビームトライデントの点」が刺す形になりやすい。
  • トレーズは“美”を基準に戦場を整えるタイプで、五飛は“正義”を基準に勝利条件を固定するタイプだ。
  • 総合の想定勝率はアルトロン55%で、捕縛が一度でも通る確率が最後まで残るのが最大要因だ。

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