レジェンドガンダムの対戦一覧表
| 対戦カード | 宇宙・中距離 | 宇宙・近距離 | 宇宙・遠距離 | 地上 |
| レジェンドガンダム vs プロヴィデンスガンダム | 敗北 | 勝利 | 敗北 | 敗北 |
| レジェンドガンダム vs アカツキ | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| レジェンドガンダム vs デストロイガンダム | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| レジェンドガンダム vs マイティストライクフリーダムガンダム | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| レジェンドガンダム vs インフィニットジャスティスガンダム弐式 | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| レジェンドガンダム vs デスティニーガンダムSpecⅡ | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 勝利 |
| レジェンドガンダム vs デュエルブリッツガンダム | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| レジェンドガンダム vs ブラックナイトスコードカルラ | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
レジェンドガンダムの武装
レジェンドガンダム(ZGMF-X666S)は、ザフトが前大戦末期に投入したプロヴィデンスガンダムの系譜を汲む機体として設計され、「ドラグーン」を多数装備した全周制圧型の火力構成を中核に据える。ただし大気圏内ではドラグーンの無線誘導が使えないという制約が明記されており、宇宙戦を主戦場にした“面制圧と飽和射撃”が兵装思想の根幹になる。
白兵・射撃の基礎火力としては、頭部のMMI-GAU26 17.5mmCIWS(×2)による近接迎撃、携行火器のMA-BAR78F 高エネルギービームライフル、格闘用のMA-M80S デファイアント改ビームジャベリン(×2)が揃う。デファイアント改は“槍”としての間合いを作りやすく、円形プラットフォーム由来のシルエットで死角が増えがちな本機の近接戦を補助する役回りになる。防御面ではMX2351 ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発生装置(×2)が手甲部で展開され、ドラグーン展開時に被弾面積が増える局面でも正面の受けを成立させる。
最大の打撃兵装は背部プラットフォームに搭載された突撃ビーム機動砲群で、GDU-X5(多数)とGDU-X7(大型)を組み合わせ、射出・分散・同時照準で“多目標を一斉に焼く”ことに特化する。従来のドラグーンは高度な空間認識能力を要求したが、レジェンド級では比較的扱いやすい方向へ進化した旨が語られており、専用のエースだけの玩具ではなく「規格化されたオールレンジ火力」として成立している点が強い。さらに、プラットフォーム連結状態でも砲塔を回転させて固定砲のように扱えるため、無線誘導を封じられる大気圏内でも“射出できないドラグーン=追加砲列”として火力に転用できるのが厄介だ。
そして、この武装群を“息切れさせない”ための裏方が、ニュートロンジャマーキャンセラー(NJC)とデュートリオンエネルギー送電システムの併載にある。火器が多い機体ほど電力配分の最適化は死活問題で、ドラグーン同時運用・ビームライフル連射・ビームシールド常時展開を同一交戦で並走させるには、推進剤だけでなく出力の余裕が要る。結果としてレジェンドは、ドラグーンで相手の回避先を潰し、ビームライフルで本命の射線を通し、距離が詰まればデファイアント改で“刺して崩す”という三段構えの殺し筋を持つ。運用の主眼は「一撃必殺」より「逃げ場を奪って削り切る」ことにあり、まさにプロヴィデンスの“面制圧”を現代化した兵装パッケージだ。
レイ・ザ・バレルの思想
レイ・ザ・バレルはミネルバ隊に所属する赤服のMSパイロットで、表層の人格は寡黙でクール、理知的で戦闘力が高い人物として提示される。指揮官機ブレイズザクファントムを任される立場は、単なる腕利きというより“命令を戦術へ落とし込む参謀型”の気質を際立たせ、感情より任務を優先する姿勢が初期から一貫する。出生などの詳細が不明とされる点も、彼の「個としての輪郭」を意図的に薄くし、組織の目的に同化していく危うさを物語装置として強める。
その“空白”を埋める核心が、レイの正体がアル・ダ・フラガのクローン実験体であり、ラウ・ル・クルーゼと同系統の存在だという事実だ。クルーゼ亡き後、ギルバート・デュランダルに預けられ育てられた経緯は、レイにとって議長が父性の代替であり、絶対的な指標になったことを意味する。彼の思想はここで個人の倫理から離れ、「自分を生かした者の意志=世界の正解」と短絡しやすい構造を得る。
ゆえにレイは、デュランダルが掲げるデスティニープランを“秩序の処方箋”として受け入れ、命令への絶対服従を貫く方向へ傾く。デスティニープラン自体は『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』終盤でその概要が提示される社会構想で、争いの根を断つ代わりに、個々の自由や偶然性を強く制限する性格を持つと説明される。レイの内面は、クローンとしての宿命感と「自分は選べない」という諦念が絡み合い、“自由より管理”を肯定しやすい土壌になっていたと言える。
しかしクライマックスで露わになるのは、レイが単なる狂信ではなく、“揺れ”を抱えたまま戦っている点だ。キラ・ヤマトとの最終局面では、レイ搭乗のレジェンドとストライクフリーダムの交戦が、かつての対プロヴィデンス戦を想起させる高度な射撃戦として描写され、SEED発現やフルバーストの決着まで含めて「思想の衝突」が戦闘演出に重ねられる。つまりレイの思想は、デュランダルの理想を代行する“器”として始まり、ラウ・ル・クルーゼの影を背負いながらも、最後に「遺伝子や役割だけでは人は同一にならない」という主題へ回収されていく――その過程そのものが、レイという人物の痛みであり、あの戦争が孕んだ“自由の代償”の象徴だ。
