アルケーガンダム

アルケーガンダムの対戦一覧表

対戦カード 宇宙・中距離 宇宙・近距離 宇宙・遠距離 地上
アルケーガンダム vs リボーンズガンダム 敗北 敗北 敗北 敗北
アルケーガンダム vs ELSクアンタ 敗北 敗北 敗北 敗北
アルケーガンダム vs ガンダムサバーニャ 敗北 勝利 敗北 敗北
アルケーガンダム vs ガンダムハルート 敗北 勝利 敗北 敗北
アルケーガンダム vs ラファエルガンダム 敗北 勝利 敗北 敗北
アルケーガンダム vs ガンダムエクシアリペアIV 敗北 敗北 敗北 敗北

アルケーガンダムの武装

アルケーガンダム(GNW-20000)は、リボンズ・アルマークのイノベイター陣営がアリー・アル・サーシェス向けに用意した近接格闘偏重の機体で、ガンダムスローネツヴァイ(GNW-002)系の設計思想を踏まえつつ、擬似太陽炉GNドライヴ[τ]の運用に最適化された武装配置が特徴だ。四肢を長大化させた骨格と装甲の取り回しは、単にリーチを稼ぐためだけでなく、格闘の踏み込み、引き戻し、姿勢制御を“攻撃動作の一部”として成立させるための構造になる。加えて機体各部に粒子運用の余裕を持たせ、格闘と射撃、遠隔兵器を同一テンポで回す前提の装備体系を組み、サーシェスの戦い方――相手の呼吸を折って間合いを奪う戦闘――に直結する。

主軸となるのがGNバスターソードで、腕部装着のまま振り回せる実体剣としての扱いやすさに加え、GN粒子を纏わせた斬撃の圧力で防御姿勢そのものを崩しやすい。さらにGNバスターソードIIはライフルモードへ変形でき、格闘の切り返しに射撃を差し込むことで、相手の回避方向やブーストの使い方を限定する“動きの誘導”が可能になる。ここで重要なのは、アルケーの射撃が主役ではなく、相手の姿勢や視線を一瞬でも乱し、次の踏み込みを確定させるための補助として組み込まれている点だ。サーシェスが得意とする乱暴な斬り合いほど、こうした射撃の挟み込みが効き、相手は「避ける」「受ける」「斬り返す」の選択肢を同時に失いやすくなる。

遠隔兵装として脅威になるのがGNファングで、10基の搭載が標準とされる。GNファングは単発の牽制、複数基の包囲、退路封鎖、背面や側面の死角攻めなど、格闘戦が本来抱える“視界と間合いの限界”を強引に突破する道具になる。たとえば、正面でGNバスターソードを振るいながら、同時にGNファングで左右から接近させれば、相手は真正面の斬撃に意識を割いた瞬間、横合いの刺し込みでバランスを崩され、そこへ踏み込みの追撃が入る。逆に逃走を選んでも、GNファングが逃げ先を塞ぎ、加速方向を縛ることでブースト管理を破綻させる。アルケーは「近接に寄った機体」ではなく、近接を成立させるために遠隔兵器で環境そのものを作り替える機体だと言える。

防御・補助系としてはGNシールド、そして固定武装のGNビームサーベル×2が要になる。ビームサーベルは手持ちだけでなく、奇襲のラインに組み込まれやすく、例えば接近戦のすれ違いざまに“手の剣筋とは別の角度”から斬撃を当てることで、相手のガード方向や反撃角度を崩す用途が生きる。さらにコアファイターの搭載は、機体喪失時の生存性だけでなく、戦闘継続の発想そのものを強化する装備になる。脚部装甲の可動や粒子散布による視界妨害・姿勢制御の助けも含め、GNファングとGNバスターソードを噛み合わせて「相手が落ち着いて対応する時間」を奪い続ける。結果としてアルケーは、剣の一撃だけで勝つのではなく、粒子、遠隔、姿勢、視界、退路のすべてを武装として扱う総合格闘機に仕上がっている。

アリー・アル・サーシェスの思想

アリー・アル・サーシェスの根底にあるのは、国家や正義ではなく、戦場を生存環境として肯定する戦争屋の価値観だ。彼は「戦争があるから生きる」のではなく、「生きるために戦争を選ぶ」側に立ち、戦いそのものを欲望として抱え込んでいる。だから理念を掲げる者を見ても共感や反発の前に“利用価値”を計算し、相手の正しさや怒りを燃料にして戦場を拡大する方向へ動く。善悪の判断は薄く、勝ち負けと快楽、そして次の殺し合いへ繋がる導線だけが濃い。平和を語る言葉が増えるほど、彼はその言葉を嘲笑しながら、裏側で銃声を増やす方法を探す。

その思想は、所属の遍歴にもはっきり表れる。クルジス周辺の武装勢力KPSA、モラリア共和国での活動、民間軍事会社PMCトラスト、AEUの外人部隊で「ゲーリー・ビアッジ」を名乗る偽装、そして2ndシーズンでのイノベイター陣営への接続まで、彼は常に“より血の匂いが濃い場所”へ移動する。ここに信条の転向はなく、環境選択の合理性だけがある。ガンダムスローネツヴァイからアルケーガンダムへの乗り換えも、信仰の成果ではなく、より強い刃とより面白い獲物を得るための手段に過ぎない。裏を返せば、彼にとって人間関係や組織の縛りは、戦う自由を奪う雑音でしかない。

サーシェスの危険性は、戦争をビジネスとして成立させる計算高さと、暴力を快楽として肯定する本能が同居している点にある。彼は他者の理想を理解していないのではなく、理解したうえで踏みにじることを選ぶ。象徴的なのが刹那・F・セイエイ(ソラン・イブラヒム)との因縁で、少年兵という形で人生を歪め、戦うしかない方向へ押し込む行為に躊躇がない。さらにロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)の家族を奪ったテロや武装介入の連鎖にも関わり、喪失が新たな憎悪を生み、その憎悪が次の戦争を呼ぶという循環を、彼は“面白さ”として眺める。人の悲劇が積み上がるほど、彼の世界は豊かになる。

だから彼の思想は、政治思想や宗教思想のように体系化されたものではなく、戦争観そのものとして結晶している。戦場は目的地ではなく日常であり、日常を延命させるためなら敵味方の区別すら薄くなる。アルケーガンダムのGNバスターソードとGNファングを中心にした戦い方は、まさにその思想の具現化で、正面からの暴力で相手の精神を折り、同時に遠隔兵器で逃げ道と余裕を奪い、反撃の気力が立ち上がる前に次の一撃を重ねる。彼が執着するのは勝利そのものというより、勝利へ至る過程で相手が崩れていく瞬間だ。戦争を止める者がいる限り、彼は戦争を続けるために戦い、そしてその矛盾すら快楽として飲み込んでいく。