トールギスⅡの対戦一覧表
| 対戦カード | 宇宙・中距離 | 宇宙・近距離 | 宇宙・遠距離 | 地上 |
| トールギスⅡ vs ウイングガンダムゼロ(EW版) | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
| トールギスⅡ vs ガンダムデスサイズヘル(EW版) | 勝利 | 敗北 | 勝利 | 勝利 |
| トールギスⅡ vs ガンダムヘビーアームズ改(EW版) | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| トールギスⅡ vs ガンダムサンドロック改(EW版) | 勝利 | 勝利 | 勝利 | 勝利 |
| トールギスⅡ vs アルトロンガンダム(EW版) | 敗北 | 敗北 | 勝利 | 勝利 |
| トールギスⅡ vs トールギスⅢ | 敗北 | 敗北 | 敗北 | 敗北 |
トールギスⅡの武装
トールギスⅡ(OZ-00MS2)は、ゼクス・マーキスが運用したトールギス(OZ-00MS)の予備パーツを用いて組み上げられ、世界国家元首に就任したトレーズ・クシュリナーダが自らの乗機として完成させた2号機だ。頭頂高17.4m・重量8.8tという基本骨格は同系統のまま、フェイスパーツをガンダム・タイプ志向に寄せ、胴体やバックパック、シールドのカラーをブルー基調へ刷新している。武装は「ドーバーガン」「シールド」「ビームサーベル×2」を中核に据え、媒体によっては長期戦向けの「ヒートサーベル」も付与される構成になる。
主砲ドーバーガンは、機体全高を超える長大な砲身を持つカートリッジ式のビーム砲で、発砲時の反動が極めて大きい重火器だ。命中精度の向上を狙い、あえて旧式のマズルブレーキを採用するという“砲”の思想が強い設計で、基本は両手持ちを前提としつつ、トールギス系では右肩アタッチメントと右手の2点で保持する運用も語られる。トールギスⅡではこの肩掛け運用が機体イメージとして定着しており、射撃姿勢そのものが「重砲を担ぐ高速格闘機」というコンセプトを象徴する。
近接戦闘の核になるのがビームサーベルで、シールド裏面に予備を含めた2本を格納する。シールド自体は左肩のアタッチメントに懸架される円盤状の盾で、表面に鷲をモチーフとしたエンブレムを持ち、対ビームコーティングによって急所を防護する役割を担う。トレーズ搭乗機としては「最終局面で戦いに臨んだ姿」を象徴する装備としてビームサーベルが強調されることも多く、ドーバーガンの“重い一撃”と、サーベルの“速い決着”を同居させた兵装バランスがトールギスⅡの輪郭を決めている。
実戦面では、トールギスⅡはトールギスの余剰パーツから建造され、性能はトールギスに匹敵し、高速格闘を得意とする機体として描かれる。重砲と白兵を同一フレームで成立させる“矛盾”を操縦技量でねじ伏せる設計であり、トレーズは世界国家軍の大将機としてトールギスⅡを投入し、ホワイトファングのビルゴIIを多数撃墜したうえで、リーブラ攻防戦の渦中に張五飛のアルトロンガンダムと一騎討ちを行う。ドーバーガンで間合いを管理し、シールドとビームサーベルで斬り結ぶ流れが成立しているからこそ、最終的にツインビームトライデントで胴体を貫かれる結末が“決闘の終点”として機能する。
トレーズ・クシュリナーダの思想とパイロット能力
トレーズ・クシュリナーダは、地球圏統一連合スペシャルズ(秘密結社OZ)上級特佐として登場し、ロームフェラ財団幹部としてOZを統括する若き総帥だ。置鮎龍太郎がキャストにあたり、搭乗機としてガンダムエピオンとトールギスⅡが並記される点からも、政治指導者であると同時に、最前線で“決闘する指揮官”として位置づけられている。軍服の立ち姿、総帥としての儀礼、そして剣を手にした所作までが一貫しており、彼の存在そのものがOZの統制と美学を体現する。
トレーズの思想は、戦争を単なる勝敗や合理で裁断しない独特の哲学と美学に根差す。レディ・アン・ローマンやトレーズ派を名乗る部下からの信頼が絶大とされる一方で、戦争に対する罪の意識も強く、散っていった人間の数と名前をすべて記憶していると語られる。ここには、兵士を“数字”に還元せず、個々の命を背負ったまま指揮を執るという倫理がある。勝つためなら何でもするという発想とは逆に、戦争という行為そのものを「人間の意志と責任が露出する舞台」とみなし、そこで人がどう在るべきかを問う。
政治的には、ロームフェラ財団の一員でありながら財団の方針に公然と異を唱える反骨を持ち、OZの連合へのクーデター後に一度失脚して幽閉されるが、再びOZ総帥へ返り咲くという劇的な浮沈を辿る。最終局面では、資源衛星MO-IIをめぐる情勢下でミリアルド・ピースクラフト(ゼクス・マーキス)に一騎打ちを申し込み、彼がそれを拒否する展開が示される。ここには「戦争を終わらせるために、あえて個人の決闘という形式を持ち込む」という、トレーズ流の終局処理が露骨に表れている。軍勢同士の消耗ではなく、指導者同士の覚悟と象徴で結末を作るという発想だ。
パイロット能力は、単に“乗れる”レベルではなく、剣の腕が超一流で、生粋の戦士である張五飛と互角以上に戦ったとされる領域にある。リーブラ戦では、アルトロンガンダムの五飛が「トールギスⅡを駆るトレーズ」と壮絶な一騎打ちを繰り広げ、五飛の一撃がトレーズを貫く結末に至るが、そこに至るまで互角の攻防が成立していたこと自体が、彼の操縦・間合い・読み合いの強度を示す。権力者でありながら前線に立ち、勝利よりも“決着の意味”を優先して自らの命を賭ける。その姿勢と技量が結びついている点が、トレーズを単なる司令官ではなく、戦場の当事者として際立たせる。
