バルバトス・ルプスレクス vs ガンダム・バエル

宇宙空間、デブリなど遮蔽物は一切なし、互いの機影を視認できる中距離からの開始という条件は、初動の武装選択と推力配分がそのまま「主導権」になる、一騎討ちとして最も残酷な舞台だ。

ガンダム・バルバトス・ルプスレクスは、三日月・オーガスの戦闘データに合わせて反応速度を理論値の限界まで高め、肌感覚に一致させる調整を施された「最終形態」であり、近接の手数と接触圧が異常な密度で襲いかかる機体だ。

ガンダム・バエルは、ギャラルホルン創始者アグニカ・カイエルの魂が宿るとされ、地球本部地下に長らく安置されていた象徴であり、マクギリス・ファリドはその象徴性を「戦場の空気そのもの」に変えようとする。

この条件で勝敗を分けるのは、象徴の光に人が集う速度ではなく、無音の宇宙で「一撃が致命傷に変わる距離」へ踏み込む速度と、その瞬間に相手の防御手段を上書きできる武装の噛み合わせだ。

戦力分析

機体

ガンダム・バルバトス・ルプスレクス

ルプスレクスの核は、対艦戦闘も視野に入れた超大型メイスと、モビルアーマーの装備を活用したテイルブレード、さらに両腕レクスネイルという「刺す・砕く・絡め取る」を同時に成立させる近接兵装の束で、しかも超大型メイスは柄の伸縮と先端・底部のパイルバンカーにより、踏み込み角度がズレても殺傷を成立させる。

立ち回りとしては、中距離開始ならまずテイルブレードを背部から展開して“第三の攻撃線”を先に通し、相手の回避ベクトルを固定してから、超大型メイスの間合いへ推力を一気に変換して「回避の余地が残る角度」を潰しに行くのが最適で、レクスネイルの爪と内蔵200mm砲は追撃の拘束と姿勢崩しに直結する。

ガンダム・バエル

バエルの核は、二振りのバエル・ソードに戦闘リソースを集約した“軽量・高速・二刀流”の思想で、MSフレーム用の稀少金属を練成して鍛えた剣が「他の武装を必要としなかった」とまで言われる設計は、当てさえすれば装甲ごと戦闘能力を断つ切断力に全振りしている。

立ち回りとしては、遮蔽物なしの宇宙では、二刀の連続斬撃で正面から押し切るより、推力の微差で斜め上・斜め下へ滑り込み、ソードの“届く瞬間だけ”機体を止めて斬線を通し、即座に離脱して再突入するヒット&アウェイが最も強く、電磁砲(牽制用)を持つとされる情報もある以上、間合い管理の道具としての存在は無視できない。

パイロット

三日月・オーガス

三日月は「決着の付け方」を極端に短い時間で理解し、躊躇なく“必要な行為”へ手を伸ばすタイプで、戦闘では恐怖や逡巡よりも先に身体が前へ出るため、近接の読み合いが長引くほど相手の判断速度を削っていく。

この対戦での立ち回りは、テイルブレードで相手の回避軌道を先に縫い、超大型メイスのパイルバンカーで「当たったら終わる」圧を押し付けながら、レクスネイルの爪で姿勢を崩して“二刀の起点”を折ることで、バエル側の美しい剣筋を成立させない泥臭い最適解へ一直線に収束する。

マクギリス・ファリド

マクギリスは象徴を掲げるだけでなく、象徴にふさわしい勝ち筋を自分で用意しようとする野心家で、理想の世界観を戦闘の手順にまで落とし込むため、開幕から“相手を屈服させる絵”を組み立ててくる。

この対戦での立ち回りは、二刀の間合いで勝負を完結させるために、初動から推力で横・縦の位相差を作ってメイスの振り下ろし角を外し、テイルブレードが動く前提で“逃げ”ではなく“刺すための回避”を繰り返し、剣でフレームや関節を狙ってルプスレクスの反応速度そのものを鈍らせに行く一点突破になる。

ガンダム・バルバトス・ルプスレクス vs ガンダム・バエル|一騎討ちシミュレーション

序盤戦

中距離で向かい合った瞬間、ルプスレクスは背部格納のテイルブレードを開き、機体正面の“見えている脅威”とは別に、軌道を捻って回り込む“見えにくい刃”を先に走らせ、バエルの回避方向そのものを限定しにかかる。

バエルは正面衝突を避け、推力で斜め上へ滑りながら二振りのバエル・ソードを抜き、テイルブレードの初動を視界の端で捉えつつ、剣の間合いへ入るための「一瞬の静止点」を探して、ルプスレクスの突進角を外す。

ルプスレクスは超大型メイスの柄を伸縮させて“届く距離”を前倒しし、テイルブレードで回避を縫った位置へメイスの軌道を重ねることで、序盤から「避けたのに当たる」圧を作り、バエルの機動を“綺麗な二刀流”から“必死の体勢維持”へ引きずり下ろす。

中盤戦

バエルは剣の切断力に賭け、すれ違いざまに片手のバエル・ソードでルプスレクスの前腕外装を薄く削り、追撃の二刀目で関節ラインへ斬線を通して「メイスを振る腕」を落とす狙いへ切り替える。

その瞬間、ルプスレクスはレクスネイルの爪で自機の姿勢を強引に固定し、内蔵200mm砲の反動を“回転止め”として使うように小刻みに撃って剣筋を逸らし、テイルブレードをバエルの背側へ回して推力器周辺を絡め取る。

マクギリスは距離が詰まるほど勝ち目が薄いと理解しつつも退かず、「王者とは孤独なものだ」と自分に言い聞かせるように、あえて正面へ戻して二刀の連続斬撃でルプスレクスの頭部・胸部を刻みに行くが、刻む時間そのものがテイルブレードとメイスの“同時到来”を呼び込む。

終盤戦

ルプスレクスはテイルブレードの先端を伸ばし、バエルの推力偏向に合わせて“遅れて曲がる”ように追従させ、回避で稼いだはずの距離を無効化して、バエルの姿勢制御を一瞬だけ破綻させる。

バエルは最後の反転で二刀を交差させ、メイスの軌道に剣を差し込んで受け流し、剣圧で柄の中心線をずらして致命打を回避しようとするが、ルプスレクスの超大型メイスはパイルバンカーという“打撃の後に来る確定動作”を残しており、受け流しが成立した瞬間に次の死角が生まれる。

三日月は迷いなく加速を上乗せし、「で今は…とりあえずあんたが邪魔だ!」と淡々と言い切るような温度で、レクスネイルの爪でバエルの肩口を引っ掴み、引き寄せた先にメイスの底部パイルバンカーの角度を合わせる。

決着

テイルブレードがバエルの背面推力器へ巻き付き、逃げるための噴射が“回転”へ変換された瞬間、バエルの機体は一拍だけ腹を見せ、その腹側へルプスレクスの超大型メイスが柄の伸縮で滑り込み、打撃点が装甲ではなくフレームの硬い節へ吸い込まれる。

衝撃でバエルの姿勢が崩れた刹那、三日月はレクスネイルの爪で“逃げの推力”を奪うように機体を押さえ込み、メイス先端ではなく底部のパイルバンカーを選び、点で貫く圧力を関節ブロックへ叩き込んで、剣を振るための可動域そのものを折っていく。

最後は、浮いたバエルの胸部へメイス先端のパイルバンカーが追い打ちで突き刺さり、装甲の内側でフレームが歪み、二振りのバエル・ソードが宇宙へ零れ落ちるのと同時に推力が沈黙して、マクギリスの視界から“王の座へ届くはずだった光”が一気に遠のく。

ガンダム・バルバトス・ルプスレクス vs ガンダム・バエル|勝敗分析

勝敗判定

勝者はガンダム・バルバトス・ルプスレクスで、想定勝率は65:35だ。

勝因分析

  • テイルブレードが回避方向を縫い、バエルの「推力で作る安全距離」を無効化した点が最大の分岐だ。
  • 超大型メイスの柄の伸縮とパイルバンカーにより、受け流しや間合い外しが「一回の成功」で終わらず、次の確定動作が残った点が重い。
  • レクスネイルの爪と内蔵200mm砲が、剣の連撃を“姿勢崩し”で途切れさせ、二刀流の起点を潰した点が効いた。
  • ルプスレクスは三日月の戦闘データに合わせて反応速度を限界まで高めた調整が前提にあり、近接の同時処理能力で上回った。
  • バエルはバエル・ソード中心の集約構成ゆえ、刺し損ねた瞬間のリカバリー手段が少なく、拘束を受けた時点で打開の選択肢が狭まった。

ガンダム・バルバトス・ルプスレクス vs ガンダム・バエル|異なる条件の場合

宇宙戦・近距離開始

近距離開始なら、ルプスレクスが初動からレクスネイルの爪で“掴み”を成立させやすく、テイルブレードの展開を待たずに相手の姿勢を奪えるため、勝率はさらに上がって70:30寄りになる。

バエル側は二刀の初撃で関節やセンサーへ斬線を通せれば逆転の芽があるが、超大型メイスは柄の伸縮とパイルバンカーがある以上、初撃を外した瞬間に“押し返す質量”が至近で返ってきて、剣の美点である連続性が途切れやすい。

結果として、近距離ほど「剣の精密さ」より「拘束と貫通の確定力」が支配的になり、バエルが理想の間合いを作る前に、ルプスレクスの接触圧が決着を早める。

宇宙戦・遠距離開始

遠距離開始なら、ルプスレクスは決定的な長射程の主砲を持たず、前進しながらテイルブレードの展開位置を探る時間が必要になるため、勝率は60:40まで接近する。

バエル側は牽制で突入角を歪めて“入ってくる位置”を読めれば、二刀の初撃を当てる確率は上がるが、それでも決定打はソードのヒットに依存し、外した瞬間にテイルブレードが距離を消してくる。

結局、遠距離はバエルに「準備の時間」を与える一方で、ルプスレクスにも「最適な突入線を作る時間」を与えるため、最終的には中距離戦と同じく拘束→メイスの確定手順へ収束しやすい。

地上戦

地上戦では、地形がフラットで遮蔽物なしでも“重力”があるぶん推力の使い方が変わり、バエルは二刀の踏み込みと跳躍で斬線を通しやすくなるため、勝率は55:45まで縮む。

一方で、ルプスレクスのテイルブレードは背部格納から伸びて襲いかかる特性上、地上でも回避方向を縫う力が落ちにくく、さらに超大型メイスは「地面反力」を使って打撃の初速を作れるため、当たりさえすれば宇宙以上に致命傷になりやすい。

結果として、地上はバエルの機動と剣筋が活きる場面が増えるが、ルプスレクスが一度でも掴みや絡め取りを成立させた瞬間の“取り返しのつかなさ”が勝敗の重心として残り、僅差でもルプスレクス優勢が揺らぎにくい。

ガンダム・バルバトス・ルプスレクス vs ガンダム・バエルに関するQ&A

Q1:この対戦で「機動力の優位」はどちらに出るのか

機動力の意味を「最高速」ではなく「相手の攻撃線を外した直後に有利な角度で戻れる能力」と定義すると、バエルは二刀流の軽快さで姿勢制御を繰り返しやすく、短い周期で刺しに行ける点が強みになる。

ただしルプスレクスは、反応速度を理論値の限界まで高めた調整と、テイルブレードという“機体の外側にある推力”を持ち、単純な加減速だけでは作れない角度の圧をかけられるため、相手の回避そのものを機動力の不利へ変換し得る。

結論として、素の挙動の軽さはバエルが上でも、戦闘の実効機動力はテイルブレード込みでルプスレクスが相手の自由度を削るため、総合ではルプスレクス側が“動けない状況を作る機動力”で勝ちやすい。

Q2:バエル・ソードはナノラミネートアーマーにどこまで通るのか

バエル・ソードは稀少金属を練成して鍛えた二振りの剣で、他の武装を必要としなかったという説明が示す通り、装甲とフレームを断つことを想定した“切断の象徴”として設計されている。

鉄血世界のナノラミネートアーマーはビームへの耐性が語られやすい一方、物理攻撃は蓄積で破断や損傷が起きる描写が多く、つまりバエル・ソードが「当たった場所」に対しては、装甲の種類よりも“斬線が関節・フレームを跨いでいるか”が致命度を左右する。

ゆえに通るか通らないかの二択ではなく、通る前提で「どこに通すか」が重要で、だからこそルプスレクス側はテイルブレードと掴みで剣筋を乱し、狙点を外させ続けることが最も現実的な対策になる。

Q3:ルプスレクスのテイルブレードに、バエルはどう対処すべきか

テイルブレードは背部に格納され、使用時に三日月の感覚どおりに伸びて敵機に襲いかかる性質があり、単なるワイヤーではなく“操縦系の延長”として捉えたほうが正確だ。

バエル側の最適解は、避け続けて距離を取るより、テイルブレードが伸び切る前の初動で斬って軌道制御を一瞬でも乱し、その隙に本命の二刀を機体本体へ通すことで、第三の攻撃線を成立させない時間を作ることになる。

しかし遮蔽物なしの宇宙では、斬るために近づくほどメイスの間合いへ入る矛盾が生じるため、実戦では「斬って無効化」より「当たり方を浅くして被害を抑えながら刺す」発想に寄りやすく、そこでルプスレクスの拘束圧が勝ちやすい。

Q4:三日月とマクギリスの“戦い方の思想”の差は勝敗にどう影響するのか

マクギリスは理想の秩序を想定し、その象徴としてバエルを掲げることで、勝利を「結果」だけでなく「示威」として成立させようとするため、戦闘は往々にして“美しい勝ち方”の設計図を伴う。

三日月は勝つために必要な手順を最短で選びやすく、敵の誇りや象徴性よりも“次の瞬間に動けるか”を基準に相手の機能を潰すため、戦闘が進むほどバエルの思想的優位が物理的な拘束に押し潰されやすい。

この差は、拮抗した近接戦でこそ決定的で、互いに一撃必殺の武装を持つ状況では「迷いなく確定手順へ入る側」が勝ちやすく、ルプスレクスのテイルブレード→拘束→メイスという手順の明快さが勝率を押し上げる。

Q5:中距離開始という条件は、どちらに有利なのか

中距離開始はバエルにとって“剣が届くまでの準備”を作りやすい一方、ルプスレクスにとってもテイルブレードを展開して回避方向を縫うのに十分な余白があり、どちらか一方だけが得をする条件ではない。

ただしルプスレクスは、テイルブレードという中距離から届く拘束と、超大型メイスの柄の伸縮で間合いを前倒しできる性質が噛み合い、「中距離=安全」という常識を成立させないため、開始距離があるほど相手の判断を追い詰めやすい。

結論として、中距離はバエルが理想の二刀流を起動しやすい条件に見えて、実際はルプスレクスが“第三の攻撃線”で先手を取りやすい条件でもあり、先手がそのまま拘束へ繋がる分だけルプスレクス有利に傾きやすい。

まとめ|ガンダム・バルバトス・ルプスレクス vs ガンダム・バエル

  • 遮蔽物なし中距離開始では、テイルブレードが回避方向を縫えるルプスレクスが主導権を握りやすい。
  • バエルは二振りのバエル・ソードに戦闘リソースを集約し、刺しどころが噛み合えば逆転力を持つ。
  • ルプスレクスの超大型メイスは柄の伸縮とパイルバンカーで「外しても終わらない」確定力を持つ。
  • レクスネイルの爪と内蔵200mm砲は、二刀流の連続性を“姿勢崩し”で断ち切りやすい。
  • バエルが勝つなら、初撃で関節・フレームへ斬線を通し、メイスの圧が乗る前に機能を落とす必要がある。
  • 近距離開始は掴みと拘束が成立しやすく、ルプスレクスの勝率が上がる。
  • 遠距離開始はバエルに準備時間を与えるが、ルプスレクスにも最適突入線の構築時間を与える。
  • 地上戦はバエルの踏み込みが活きて拮抗しやすいが、拘束された瞬間の不利は変わらない。
  • 想定勝率はルプスレクス65:バエル35で、勝敗は「拘束の成立率」に強く依存する。
  • 象徴性よりも武装の噛み合わせが支配的になり、テイルブレード→メイスの手順が最後まで重くのしかかる。

こちらも要チェック!!「マクギリス・ファリド搭乗ガンダム・バエルのIF対戦一覧表」はこちら!